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令和4年度 行政書士試験合格発表

(※画像はイメージです。私の受験番号はこの範疇にはございません)

合格発表

 結論としては合格していた。
 点数の発表はまだない(1月25日現在)けれど、おそらく余裕の合格点だったと思う(※段落末追記あり)。
 受験の動機は、「コロナ禍で外出もできないので、何か難易度の高い資格の取得をしたい」と言う思いから。そして、思い立ってから52週間(1年間)はそれなりに学習した。受験は1回限り、1年で合格できなければ、諦めるとも決めていた。
 法学とは無縁の理系サラリーマンが挑むには無謀かとも思った時もあったが、とりあえず、無事に合格できて安心している。
(※2022年2月2日追記:合計点数は200点だった。「余裕の合格点だと思う」と豪語したが、全くもって余裕とはいえず。結果として自惚も甚だしい記載だが、自戒の念を込めて修正せずに残すことにした。)

終わってみて

 自分自身が丸1年をかけて合格し、そしてその他の多くの方が1年足らず、人によっては半年未満の学習で合格していることを鑑みると、問題・出題は、それほど難しい試験でもないと言うことが言える。後からでは何とでも言えると言われそうだが、実際に、学習開始から8ヶ月目の7月に受けた模試ではすでに210点を取れたし、その後の模試なども、全てが200点〜220点前後だった(300点中180点以上で合格)。
 出題そのものは、数学の図形問題や定理を組み合わせて問題を解くときのように、鍛えられたひらめきが必要となる能力はほとんどいらない。一定レベル以上の日本語読解力さえあれば全く問題ない
 ただ、問題に書いてあることが難しくないからと言って、それに正答することが簡単と言う意味ではなく、もちろん、合格することも簡単ではない。

 では、何が簡単ではない試験なのか。
 それは、当然に出題は法律(特に民法、行政法)に関する出題であり、それらの法律は社会生活に密接に関係しながらも普段は意識して生きていない。なぜなら、意識しなくても生きていけるから。
 そのため、意識的に接する機会が極めて少なく、不慣れな言葉(単語)も多い。また法令の条文や判例には独特な言い回しや表現方法もあり、最初のころは日本語で書いているのにその日本語が理解できないことも多々あると思う。(日本語読解力が高くても)。
 その上に、不慣れ場分野において覚えることが多く、かつ範囲も広い。これらが大変なところで、難易度があがる理由だと思う。
 最初に、一定以上の日本語読解力さえあれば全く問題ないと記載した。その点が矛盾しそうだが、日本語読解力さえあれば、用語の説明を理解できるので、苦労はするが致命的な問題とはならない。また不慣れな点については、学習を進めれば慣れてくるはずなので、これもまた致命的な問題にはならなくなってくる。ただ、やはりそれらは簡単ではない。

 結局のところ、慣れるためには学習するしかない。(社会人において)合否を分けるのは、学習時間をいかに確保できるか。だと思われる。
 少なからずの犠牲(私の場合の犠牲は後述)を払って、年間で700時間以上の学習時間を取る必要があると思う。端的に700時間と簡単に書いたが、単純計算で、毎日欠かさず2時間となる。そして、「欠かさず」と言うところがミソとなる。これが社会人にとっていかに無謀で達成困難な挑戦であるかは、詳細について言及するまでもないだろう。
 しかも、2年で700時間ではダメ。なぜなら、2年前のことは忘れるから。そして、1日おきに2日の合計で4時間でもダメ。記憶は単純に時間だけに正比例しない。
 たとえば、平均1日1時間の学習と、5日のうち1日だけ集中して5時間の学習をするのであれば、いずれとも5日間で5時間の学習となる。しかしながら結果は同じではなく前者(毎日学習)の方が記憶効率が良い(と私は感じている)。
 そして、この様に書きながら、私自身が毎日2時間を確保することはできなかった。2時間の時間を確保できる日もあったが、むしろ1日で1時間くらいの日も多々あった。しかし、少なくとも1時間は欠かすことがなく学習した。そして、不足する分は、土日・休日でカバーをしていた。
 要するに、毎日学習すること、あまりに大きな時間のツケを土日等で吸収しようとしないこと。借金が利息と言う名の負債が膨らむのは早が(リアルの借金の利息もが膨らむことが早い:学生時代、サラ金の取り立てバイトをしていた経験より)。

学習方法

 スタディングの通信講座合格革命基本テキストと問題集。あとは大原の問題集。

 スタディングの民法、行政法の講義動画は5、6周はした。基本の動画再生速度は等倍速。
 機能として、1.25倍速や1.5倍速、果ては2倍速から3倍速までもある。しかし1.5倍速を超えてくると、「聞いているだけ」になる。(人によっては、3倍がちょうど良いと言う話も聞いたことはある。)
 やはり基本は「等倍」が良いと思う。そして、概ね内容が理解できるようになって、流し聞きでも理解できないところがない状態になったら、1.25倍速から1.5倍速で効くと効果的だった様に感じる。
 その人の理解力次第なので、最初から3倍速でも大丈夫な人もいてるとは思う。
 一番のダメなのは、3倍速でも聞き取れるので、聞き取れる=理解できていると勘違いすること。私個人としては、1.5倍色を超えて、2倍速ともなるとすでに、もはや学習ではなく「聞いているだけ。」になっていた。

過去問・練習問題の繰り返しとテキスト確認

 合格革命 基本テキストも何度も読んだ。注釈も含めて隅々まで読んだ。何度も読んでいると、行政法、民法、会社法など各項目は1日あれば通読できるようになる。なので、試験が近くなった頃は、「今週の土曜日は行政法を端から端まで読んで、日曜日は民法を端から端まで読むか。」などができるようなっていた。各問題集は3周ほどした。

 大原の問題集も民法と行政法は6周ほどした。完璧に自信のある問題は(問題文に斜線を引いたりして)消し込んだりもしたので、丸々の6周ではないけれど。
 また、大原のその他の科目の問題集は2、3周程度。それでもボリュームが莫大なので、結構な時間はかかった。

合格のコツ(何を犠牲にするか)

 実際にはコツも何もない。
 社会人は、それなりに忙しい。仕事、家庭、そして独身なら恋愛とかもあるだろう。つまり、冒頭にも述べた通り、いかに時間を捻出して学習するかがコツとなる。
 削れない時間も存在する。
 となると、趣味的なところから時間を捻出するしかない。
 はっきり言って「スキマ時間」なんてほとんどないのが社会人。通勤中のスキマ時間って言うけれど、私の場合だと通勤中は読書の時間だったわけで、電車に乗って「ボーっと」していたわけではない。人によっては、通勤中の電車で寝ている場合もあると思う。しかし、その睡眠はその人によっては激務の中で体を休める時間かも知れない。人間には休息も必要なのだ(一応、メンタルヘルスマネジメントⅡ種取得者な私)。なので、その睡眠時間もスキマ時間ではなく、必要な時間となる。
 結局のところ、学習には趣味時間やその他必要な時間を削って捻出するしかなく、決して「スキマ時間」があるわけではない。

 その他には、TVは朝のニュース番組以外は一切見なかった。1年間は、ニュース番組を除いては、1分たりともTVは見ていない。もともとTVを見るのが好きではないので、全く苦ではなかったけれど。
 また、ニュース番組は行政書士の試験対策上も必要なので、ある意味ではこれも試験対策とも言える。
 あとは、SNSなどもほとんどしなかった。少なくともiPhoneからアプリは削除していた。
 そして、朝は毎日早くに起きて、朝勉を欠かさずした。お盆期間はもちろん、大晦日の朝、元旦の朝も4時30分には起きて朝勉をした。事の重要さにもよるが「今日は○○だから、仕方ない。」と言う、やらない理由探しは禁忌だと思う。1年で合格と決めたからには、盆も正月も学習する覚悟も必要だと思う。
 そして、ただただ、ルーティーンとして同じことを愚直に1年間繰り返しただけ。これがコツといえばコツになる。

 上記に偉そうなことを書きながら、これまた矛盾した行動だけど、晩酌だけはやめられなかった(^^;;;
 さすがに晩酌までやめて取り組むと、それこそ修行僧の様になってしまう。この辺が中途半端な人間で大成できない人間なんですね、私は。

 その他、環境を整えると言う意味では、受験することを周辺に公言することも有効的。
 私の場合は、「行政書士試験をうけること。」および「1年で一発合格すること」を宣言していた。
 これには二つの効果がある。
 一つには、自分へのプレッシャー。 手を抜けなくなる。
 もう一つは、遊び(飲み会)などのお誘いを断りやすくなる。コロナ禍とは言え、夜の飲み会なども徐々に(少人数ならば)解禁されてきた雰囲気があった。無碍にことわることは気が引けるし、毎回断るのは難しいのが社会人。でも「今年1年だけは頑張りたいんです。」と言うことで、友達や同僚の理解を得られ、むしろ応援してくれていた。「終わったら飲みに行こう」っと言う発展的な約束もでき、なおのこと合格せざるを得なくなると言うこともある。

学習のコツ

 学習のコツは、色々あると思う。
 終わってみて、一番大事だと感じたこと、それは「最後は暗記するしかない」と言うこと。
 もちろん、理由付けができて、理由まで覚える必要はある。でも、結局は「その理由も暗記」するしかなないんだよね。
 何度も繰り返しているうちに、自然に理解ができるようになる。なので、理解が先か暗記が先かと言われたら、理解と暗記は先後の関係にあるわけではなく、両方が並列して存在している。
 この、暗記という名の理解、理解という名の暗記の考え方は、今現在取り組んでいる司法書士試験において大いに役立っている。

行政書士と言う資格

 今現在、この資格で何ができるのかいまだに知らない。そう言う意味では、やっとスタート地点に立った感じ。今から何ができるのかなどを調べて行こうと思う。
 ただ、本業(今のサラリーマン)の仕事が面白いので、全くもって行政書士の仕事をするつもりはないけれど。

 将来は、中国語でマジックと法律相談ができるようになれれば良いかな?

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