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【ルポ】犯罪者ビフォーアフター【第36回】


人はどこまで更生できるのか? 元懲役囚の出所後の人生をみた

脅し、暴力、自殺
獄中イジメはこうして起こる

Yさん(61歳当時)窃盗、障害、覚醒剤などの罪で川越、水戸、横浜(3回)、宮 崎、月形、前橋(2回)、名古屋、府中と計1 1回も刑務所に服 役してきた猛者


標的は"嘘つき”


 刑務所は社会の縮図と例えられる。集団生活を基本とする“世界”は衣食住を自営で賄う完結型の組織だが、そこは社会と同じように様々な人間が集まって生活している場所だ。そして最大の特徴は“閉鎖空間”なのだ。しかし、そこでも一般社会と同じように(むしろ社会よりも濃密な人間関係が存在する)、受刑者にとって一番の悩みは対人関係にあるそうだ。そこで今回は各地の刑務所(計11回)で服役してきたYさんに“刑務所内のイジメ”について話を聞かせてもらった。

「まず最初に言っておくことは、どこの刑務所でも大なり小なり必ずイジメがあるということだね」

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