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【中年婚活】マッチングアプリに登録するアラフィフ中年男性のプロフィール写真があまりにも酷すぎた件【中村淳彦の名前のないコラム】

老いも若きも婚活ブーム。マッチングアプリを利用すれば誰でも手軽にできると、未婚のままアラフィフを迎えた中年男性もこぞって参戦しています。しかしながら、熾烈な婚活競争は「ありのままの自分」では戦えません。適当につくったプロフィールを掲載していては、いつまで経っても女性から「いいね!」はつかないのです。10月30日発売『中年婚活』著者の中村淳彦さんが、婚活する中年男性の現状をレポートします。

 ノンフィクションライターの中村淳彦です。
 今、中年男性向けの婚活の本を執筆中で、自分がちょっと使ったOmiaiのアプリを、ちょっと申し訳ないんだけど、女性の名前で入って男性のプロフィールを見ています。
 対象を45歳から54歳までにして、東京、神奈川、千葉、埼玉辺りの男性を検索したけど、ありえないぐらい酷い。何考えているんだって写真が山積みで、オヤジのどうしようもない写真が連発している。キモイオヤジ図鑑みたいになっていて、もうちょっと、僕は気持ち悪くなってきました。
 ありえない写真が9割。まともな写真載せているのが5%から1割ぐらい。あとのオヤジたちはもう手持ちの写真とかを普通に載せている。こんな醜い写真を普通にプロフィールに掲載しているのだから、このオヤジたち、自分が気持ち悪いとか醜いとか、ジジイとかっていう自覚がゼロなんですね。いつまでも自分は若いと思っている。
 女性がマッチングアプリを見て、こんなオヤジの写真をずっと見るんじゃ、これは厳しい。どれだけ酷いかっていうのをちょっと書きだしてみますね。

※会社の飲み会の写真の切り抜き。
薄暗くて自分の顔にピントが合ってない。ピンボケジジイ。

※ハゲ、老朽した自部屋で自撮り。
実家の和室の子ども部屋みたいなところで、なんか薄暗いところでハゲのオヤジが写っている。子ども部屋おじさんでしょう。中年男性は全般的に汚くてドス黒いのに、部屋も暗くて、こんな写真をよく載せるなと思ってびっくりしました。

※47歳、ブルーのシャツに短パンで万歳。
ええと47歳のアラフィフオヤジが、ブルーのシャツ着て短パンでなんか万歳しています。小学生がおじさんになった感じ。笑顔もかなり気持ち悪いし、まあないですね。

※46歳、汚れたGジャンで白髪おじさんが笑っている。
すごく汚れたGジャンで白髪まみれのジジイがなんか笑っています。清潔感ゼロですよ、無理でしょうこれっていう感じ。

※45歳ヤクルトスワローズのユニ姿、神宮球場でビール飲む。
婚活とか恋活の場でヤクルトスワローズのユニフォーム姿、これなんですか? このオヤジはマッチングして女性に最初に会うとき、ヤクルトスワローズの話をするつもりでしょうか。ヤクルトスワローズのファンだからって、お見合いの場で女性に対して、川端慎吾が神様で素晴らしいとか、村上が本当にすごいとか、日本代表でなんだとか、小川泰弘は年俸1億6000万円だけど、愛知の海沿いの貧困育ちなんだとか、そんな話をし倒すつもりかな。女性は一切の興味ないだろうから、それはちょっとまずい。村上は九州学院出身で九州の怪物だぞとか言いだしたら、間違いなくフラれると思います。

※48歳の犬と戯れているデブのおじさん。
デブのおじさんが赤いチェック柄の服装で、なんか眼鏡をズラしながら、犬となんか戯れているんですよ。薄ら笑顔がすごく気持ち悪いです。犬と戯れる前にズレた眼鏡を真っすぐ直さないと、誰もいいね!を押さないですよ。

 中年のおじさんはスーツかジャケット姿で、晴天の昼間の公園とかで、きっちり写真撮るしかないでしょう。オヤジそのものが醜いから、写真では明るい外光で相殺しなければならない。
 清潔感ある服装と髪型で、ちゃんと入浴してシャンプーして、夜の部屋の中の写真とか絶対ダメ。緑がいっぱいある公園で、真昼間のめちゃめちゃ明るい場所で撮らないと写真が成り立たない。オヤジはそもそもくすんでいるので、太陽を浴びて初めて普通の写真として成り立つわけです。
 なので、汚れたGジャンとかヤクルトスワローズにユニフォームとか、あとチェック柄の洗濯しまくったカジュアルなシャツとか、こういう見ず知らずの女性が見る場で着てはいけないのです。清潔感が求められているわけで、こんなことは誰でもわかってると思っていたけど、このOmiaiのジジイ連発を見ていると9割のオヤジはなにも考えていない。

 このオヤジたちは自分がモテないとか、自分が醜いとか、ジジイになってるとか、おぢとか、なにもわかってないですね。気分は高校生のままなのでしょう。たとえば普通の感覚だったら、薄汚れたチェック柄のシャツの気持ち悪い姿で出てきても、間違いなく「いいね!」はつきません。いいね!がついたとしても、15歳上の65歳の前期高齢者の女性からとか。そうなります。
 チェック柄とか汚れたGジャンとか、あと汚い金髪のプリン頭とか、ヘビメタシャツとか、そういう人は、ちょっと心入れ替えて、ヘビメタを脱いで少なくともジャケット着てください。アラフィフはバンドブームの世代だから、自分に酔っている丘ロックンローラーみたいな人も多いけど、婚活とか恋活の場だけはロックンロールもやめてくださいね。ローリングストーンズは削除して、婚活中だけでも藤井風にしてください。マルーン5でもいいです。
 ヘビメタとロックンロールをやめて、スーツを着て、晴天の後ろが緑の公園で自撮りじゃなくて、誰でもいいから、友達連れて写真を第三者のカメラマンを使って撮ってください。オヤジはモデルが悪いので、写真は1枚2枚じゃ無理です。100枚とか150枚撮って、奇跡でよく撮れた2枚3枚をプロフィールに載せてくださいね。自分のプロフィール写真を撮るために1日潰して写真撮りまくってくださいね。そこでやっとスタート地点に立てるってことなので、ちょっと今のままだとどうにもなりません。心入れ替えて欲しいですね。

 いや45歳から54歳までの、未婚の、婚活しているオヤジたちのひどさにびっくりしました。プロフィール写真をちゃんと撮影して頑張りましょう!

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<著者プロフィール>
中村淳彦(なかむら・あつひこ)
ノンフィクションライター。無名AV女優インタビュー『名前のない女たち』シリーズ、『東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか』、『悪魔の傾聴』などヒット作多数。花房観音との共著『ルポ池袋 アンダーワールド』(大洋図書)が絶賛発売中。Voicy「名前のない女たちの話」日々更新中!https://voicy.jp/channel/2962