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鈴木ユーリ

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(すずき・ゆーり) ライター。『実話ナックルズ』にて連載『ゲトーの国からこんにちは』など X@yuri_suzuKii
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#闇バイト

【インタビュー】フッドリッチトーキョーRAKO「安藤組“餓狼の血”を継ぐ男」の半生(前編)

祖父は「安藤昇の言うことを聞かなかった唯一の男」  まだ残暑がただよう秋の日のことだった。 「来たか」  渋谷の鰻屋の門をくぐると、その人はすでに待っていた。伝説の元ヤクザであり、異色の映画スター。歳は召していたが、目をまともに見れないほどのオーラがあった。 「楽にしていいぞ。で、今は何をやってるんだ」 「パクられて出てきて、今は抗争を繰り返しています。××組と揉めてます。○○組とはもっと揉めてます。自分は、今流行ってる振り込め詐欺とか許せなくて、薬をイジってる不良も

強盗事件で消えたロレックス「転売ルート」の衝撃

 5月8日、18時過ぎ。銀座のメイン通りにある高級時計店「クォーク銀座888店」が襲撃された。店に押し入ったのはアノニマスの仮面で変装した4人の男たち。ロレックスの腕時計など70点余りを強奪し、逃走後に現行犯逮捕された。仮面を脱いでみれば、総額2億5千万円分の時計を強奪した犯人集団が、高校生を含む16歳から19歳の少年たちだったことも世間に衝撃を与えた。  事件で注目されたのは犯人の素性や背後関係だけではなかった。それが、盗まれた高級時計の転売ルートだ。  現代の高級時計