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02 ガパオ事件から一転、グリーンカレー珍事件

これはデート中に起きた珍事件の物語である。Part 2である。

まだ、相方と出会って間もない頃、僕たちはよく新宿のデパートの地下にあるフードコートに出かけた。

今日も、遅めのランチだった。

今回もまた僕らは、匂いに誘われてタイ料理屋へ入った。

この匂いを嗅いだら、当然アレを食べたくなる。

■ ガパオください!

僕は、また迷わずガパオを頼んだ。

鳥の挽肉とパプリカがバジルでナンプラーで炒められて、目玉焼きがのっかているアレだ。

彼女は、グリーンカレーを頼んだ。捨て難い選択。ナイスチョイス。

■ そして、当然のようにシェア。

シンハーかなんかを呑みながら、談笑してたら、料理が運ばれてきた。

まずは、自分の頼んだものをパクパク。満たされる。

料理がくるまでの時間は、本当にお腹が空きますね。

すかざす『そっちも頂戴』と彼女。

『はいはい』交換してパクパク。

そして、また交換。

今回は、前回の教訓もあって

目玉焼きを全体に混ぜてある。問題なしだ。

前回の珍事はこちら
01 メインゲストを失ったガパオ。と、その喪失感


そして、平穏に終わらないのが私たちである。

すみませーん

何か飲み物でも頼むのかなと、思ったその矢先である。
本場育ちだろうと思われる顔立ちのスタッフさんに

自らが貪り食った、白米だけの皿を差し出し、

おかわり!

会場一同、唖然である。

一本!

畳にバタンと背中から落ちたその音が響き渡り、審判の旗が頭上に掲げられました。
世界が数秒止まりました。

■ それ、ありなん?

彼女の偽りのないないオーダー、その『おかわり』に
スタッフは母国の友達のような扱いで
アルカイックスマイルを繰り出すと
キッチンに母国語で告げ、テーブルに戻ってきて差し出した。

波波としたグリーカレーを。

周りの誰しもが、白米を残さないように、お気遣いバランスで一口一口ルーを運ぶのをよそに、

彼女は満塁逆転ホームランを簡単にやってのける。

■ 晴々とした笑顔で

彼女曰く『できるかなーと思って』との事。
っていうか、できねーし、
ランチだし。

■ っていうか、普通おかわりしないし。笑

どうやら、彼女は、常識が私とは異なるようです。
親の顔見てみてーわー。

■ 私はマスオ

今や、彼女は人生の相方になり、彼女の実家である青森県で、
波平、フネ、波平の母、たま、たらちゃん、たらの姉と7人で暮らすマスオとなりました。

しかし、
おかわりって。
常識も、諦めたらそこで終わりですよ。
ね、安西先生。

何事もやってみないと、分からないものですね。
伝説となり、後世に受け継がれています。

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