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アリアンロッド2E【裁定空想都市】ダイスで効果を求める


1. 初めに

 どうしても曖昧になってしまう裁定に筆者なりの落としどころを見つけていく記事の第二弾です。このシリーズの主旨や始めようと思った切っ掛けは第一段の記事(アリアンロッド2E【裁定空想都市】[威圧][放心]の適用範囲)で書いているのでよければ読んでみてください。
 ただこれだけは前回同様に前置きさせていただきます。
 本記事はあくまで筆者がこうかもしれないなと思ったことをゆるりと綴っていくだけのものになりますので、絶対これが正しいなんて事はありません。思考を楽しんだり、困ったときの参考にするぐらいの使い方でお願いします。
 それではどうぞお付き合いください。


2. 今回の議題

「効果でダイスを求める」の定義

 よく議題に挙がる今回の問題ですが、主に《エフィシエント》や《チャームマスタリー》、《グリーンサム》、《メンターアーツ》が適用できる先はどこまでになるのかという論点になります。

《エフィシエント》   P107 《メンターアーツ》 P221
《チャームマスタリー》 P290 《グリーンサム》  P368

パーフェクトスキルガイド

 これらのスキルには「ダイスで効果を求める~に有効」とあります(~にはスキルやアイテム、「分類:魔術、錬金術」が入ります)。
 文面だけみれば非常に簡単なのですが、公式の質疑応答に以下のような回答があるため、どうやら単純にダイスを増やすだけというわけではないようです。

Q:セージのスキル《エフィシエント》やメンターのスキル《メンターアーツ》などに記述されている「効果をダイスで求めるスキル」とはどのようなスキルのことを指すのですか?
A:スキルの使用時にダイスを振り、その出目を値として適用するスキルです。たとえばウォーリアの《バッシュ》や《スラッシュブロウ》は、ダメージロールのダイスを増加させる効果であり、ダイスの出目を値として適用しないので該当しません。一方、アコライトの《プロテクション》や《ヒール》などは、スキルの使用時にダイスを振って、ダメージを軽減する値やHPを回復させる値を、ダイスの出目で決定するので該当します。

アリアンロッド2E公式サイト質疑応答

 そのため、この記事では主に「ダイスで効果も求める」の明確な定義について議論します。
 最終的には《エフィシエント》が《チェックメイト》に乗るのかという永遠の問いに、一応の結論らしき何かを提示しようと思います。


3. ダイスで効果を求めるとは?

 質疑応答で例に挙げられたスキルを、ダイスで効果を求めるA群とそうでないB群と呼称して今後議論を進めます。

  • A群(ダイスで効果を求める)
     ダイスの出目で値を決定する効果
    ・《プロテクション》
    ・《ヒール》

  • B群(ダイスで効果を求めない)
     ダイスを増加させる効果
    ・《バッシュ》
    ・《スラッシュブロウ》

《バッシュ》P70       《スラッシュブロウ》P72
《プロテクション》P74  《ヒール》P76

パーフェクトスキルガイド

 これらの違いが何かを考えていけば、ダイスで効果を求めるの正体に近づくことができるはずです。

3-1. 定義

 A群は効果を発動した同時にそのスキル固有の効果量を算出し、対象へ回復や軽減を適用しています。
 B群はスキル使用時点では効果を算出せず、元々ベースとしてある攻撃のダメージロールにダイスを追加します。

▲図3.1 ダイスで効果を求めるものとそうでないものの違い1

 つまり、ダイスをダイスのまま対象に渡す(B群)かダイスを数値に変換してから対象に渡す(A群)かの差ということになりそうです。
 これを本記事ではダイスで効果を求めるの定義とします。
 この差異の図はスキル使用者とスキル対象が同じ《バッシュ》ではわかりにくいため、上記の前提でB群に分類されるであろう《ガーデン:溶岩》を例にします。

《ガーデン:溶岩》 P367

パーフェクトスキルガイド
▲図3.2 ダイスで効果を求めるものとそうでないものの違い2

3-2. 紛らわしいスキルの分類わけ

 ではいよいよここまで出たものと性質の異なる2つのスキルがどちらに分類されるかを考えていきましょう。
・《ウェポンフォージ》
・《ブーストガーデン》

《ウェポンフォージ》 P87  《ブーストガーデン》P369

パーフェクトスキルガイド

 まず《ウェポンフォージ》ですが、「スキルを使用する時にダイスロールを行い、増加する値を決定する」とあるため、似たような効果の《ストロングスタイル》とは効果処理が異なります。同じクラスだと《アーマーフォージ》も分類的には《ウェポンフォージ》と同じになるでしょう。
 《ウェポンフォージ》を図解すると図3.3のようになり、図3.2と照らし合わせると左の枠で効果算出をしているため、A群(ダイスで効果を求める)と同じということになりそうです。

▲図3.3 《ウェポンフォージ》の分類

 続いて《ブーストガーデン》です。類似の効果は今回の元の議題である《チェックメイト》や、アイテムなら爆撃符になります。
 これまでと同じ枠組みで考えましょう。まずわかりやすくするために使用者と対象が別である場合を考えます。
「このスキルによって増えたダイスはあなたが振る」とあるのでスキル使用者がダイスを振って効果量を算出し、その後に対象者に数値を渡しています。よってこれはA群(ダイスで効果を求める)と言って差し支えないでしょう。
 対象が自身かそうでないかによってそのスキルの性質に変化はないと考えるのが妥当ですので、自身を対象としても同じ挙動となるはずです。

▲図3.4 《ブーストガーデン》の分類

 よって本記事の定義通りに解釈するのであれば、《エフィシエント》を《チェックメイト》に、《グリーンサム》を《ブーストガーデン》に、《チャームマスタリー》を爆撃符に適用することは可能ということになります。


4. 結論というか筆者の落としどころ

 筆者はまず「ダイスで効果を求める」を以下のように定義しました。

ダイスを数値に変換してから対象に渡すこと

 その中で「ダイスで効果を求める」に該当する効果はおおよそ下記のパターンが考えられます。

  • 攻撃のようなベースとなる数値が存在せず、回復や軽減といったようなそれ自体がベースとなる値を算出する効果
    例)《ヒール》《プロテクション》

  • 「スキルを使用する時にダイスロールを行い、増加する値を決定する」とある効果
    例)《アーマーフォージ》《ウェポンフォージ》

  • 「このスキルによって増えたダイスはあなたが振る」とある効果
    例)《ディスコード》《チェックメイト》《ブーストガーデン》「爆撃符」

5. 最後に

 以上で余談記事は終了です。呪文のような記事をここまで読んでいただきありがとうございました。
 前回と同じになりますが予防線を張っておきます。
 最初にも申し上げた通り、あくまで筆者の個人的に使っている落としどころを紹介しているだけの記事であり、押し付けるつもりは一切ありません。言わずもがな粗はたくさんあると思うので、どうか優しくしてやって下さい。
 本記事は揉めごとの火種ではなくモヤモヤ解消、もしくは雑談の話題程度になることを心の底から望んでいます。ご自身が遊ばれるプレイグループの中だけですり合わせをする際に活用していただければ幸いです。
 予防線も張ったので筆を置こうと思います。ありがとうございました。2024/09/01

表紙のイラスト:Niji・journey

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