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資料作成に使えるフレームワーク②「PASONA(パソナ)の法則」
以前、資料作成に使えるフレームワークとしてPREP(プレップ)をご紹介しましたが、今回ご紹介する「PASONA(パソナ)の法則」は、聞いたことがない方も結構いるのではないでしょうか。
いわゆる外資系コンサルティング会社が作った経営戦略フレームワークではなく、日本の生まれのフレームワークで、どことなく親しみやすい雰囲気があります。実際、自分でも使ってみると一番すんなりと頭に入ってくると感じましたので、今回紹介したいと思います。
それでははじめましょう。
《本記事で学べる内容》 ・PASONAの法則とは ・PASONAの法則を使ったパワポ資料作成
過去記事のPREP解説はこちら▼
1|PASONA(パソナ)の法則とは
PASONAはProblem(問題) Agitation(共感) Solution(解決策) Narrow down(絞込) Action(行動)の頭文字で、消費者の購買を喚起するステップを表したものです(※人材サービス会社のPASONAではありません)
考案者は経営コンサルタントや作家として有名な神田昌典氏と言われています。また、特に驚いたのがこのPASONAの法則は1999年(今から20年以上も前‼)に開発されていたことです。当時もダイレクトメールや広告などはもちろん存在しましたが、インターネット普及率はわずか13%という時代に、現在のWebマーケティングにも通用するフレームワークが生まれていたのです。 そして、このフレームワークが本当に本質をとらえているからこそ、消費者の変化が激しいこの時代においても、20年も語り続けられるのでしょう。
参考文献:「新・PASONAの法則」と「売れる公式41」を初公開!担当編集が「日本一のマーケッター」を丸はだかにする(ダイヤモンド・オンライン)https://diamond.jp/articles/-/85747
参考文献:1999年11~12月のインターネット人口調査結果を発表、日本のインターネット利用人口1,500万人、利用率13%(ニールセン・デジタル)https://www.netratings.co.jp/news_release/2000/02/Newsrelease20000201.html
2|使える場面
PASONAの法則の最もわかりやすい例はランディングページでしょう。サプリメントや化粧品の広告をクリックしたら、やたら長いWebページが出てきたことはありませんか?また、学生のころの進〇ゼミのようなマンガ形式の紹介Webページもそうです。
これらはPASONAの法則がかなり適用されています。Web広告では一度離脱してしまうと再度戻ってくることは非常に珍しいので、ホームページの上から下へ流れるようにスクロールしてもらえるように、しっかりとストーリーが作られています。
《典型的なストーリー》
①Problem(問題)
ダイエットについてこんな悩みはありませんか?
②Agitation(共感)
運動が苦手、ダイエットに失敗したことがある、無理なダイエットで体調不良に・・・
③Solution(解決策)
そんなあなたにも1粒から続けられるダイエットサプリAがあります!
④Narrow down(絞込)
20代、日本人の身体を徹底的に研究し、負担のない、やさしいサプリを開発しました。
⑤Action(行動)
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売り込みっぽいなと感じるかもしれませんが、実際に、この手法が今でも十分効果がある(=売れる)からこそ、このPASONAの法則を使ったHPが今でも多く存在するのです。(※Webの世界は、受注率もアクセス数も明確に数字で出るため、効果が出なければすぐにその手法は消滅します)
3|資料作成で使ってみる
ではいよいよ、資料作成にも応用してみましょう。問題を先に述べるという特性上、営業チラシ、製品紹介よりも、お客様の課題を聞いた上でソリューションを提供する「提案書」または社内であれば「企画書」が適しています。
例-CRM/制作支援(KIZUNA)
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![](https://assets.st-note.com/img/1645335786499-IoQcr7MymI.png?width=1200)
KIZUNA社は通販業界向けのコンサルティングや制作をやられている会社のようです。中盤10ページから「ランディングページ制作でこんな悩みはありませんか?」と「その問題って整理するとこういうことですよね?」と ①Problem(問題)②Agitation(共感)でがっつり引き付けていますね。
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ここから、16ページ目あたりまでが③Solution(解決策)です。LPの改善における重要な4つのポイントを、一つ一つスライドにして丁寧に解説しているのが印象的です。ランディングページをよくわからない人でも「ああ、こういう解決策があるんだな」と引き込まれます。
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また、④Narrow down(絞込)や⑤Action(行動)で、どちらの場合でもよく使われるのが「事例スライド」です。事例を見て「自社と同じ業界だ」「一緒の課題だな」という想定ならば④Narrow down(絞込)、「よし、事例もあるし安心だからLPを任せたい」と行動を促すならば⑤Action(行動)となります。
この資料の場合、はこの事例スライドが④Narrow down(絞込)で裏表紙が問い合わせへ行動のエスカレーション(⑤行動Action)になっているともいえます。
会社の事業内容の説明資料でしたが、どんなことに困っている企業が取引先で、それに対してどのようなサービスを提供するのか、非常に理解しやすかったです。
出典:CRM/制作支援(KIZUNA)
https://kizunamaker.jp/media/crm-support.pdf
例-販売管理システム提案書
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私がサンプルで作成した資料です。「紹介資料」ではなく、お客様の課題や背景を聞いた上で適した製品/サービスを紹介する「提案書」です。そのため、3ページ目最初に「背景と現状課題」を記載しています。このあたりは想像で記載すると認識がズレることがよくありますので、お客様にヒアリングできた後に記載するとよいでしょう。
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また、ご提案骨子も「○○と伺いましたので、御社の課題はまとめると○○ということですよね?」とお客様に伺った内容をちゃんと踏まえて、それに対して共感・納得できるようメッセージを記載することが大切です。(②共感Agitation)。
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③解決策Solutionも超重要です。システム受託開発や企画の場合、当然(開発し終った後でないと)「もの」がありません。解決策として「どういったシステムが出来上がるのか」「どのようなメリットがあるのか」・・・図解やイラストを使い、より具体的にイメージさせてあげることが必要です。
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Narrow down(絞込)に入れるのは「もの」ではありません。プロジェクトをどう具体的に進めるのかHowを中心に記載します。
事例以外にも、プロジェクト体制図、納品成果物、スケジュール、導入効果・・・などを説明することにより、相手が「この提案、ちゃんと自社求めている規模感やスピード感に合っているかな」と判断できるようになります。
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最後の⑤行動Actionに相当するスライドは・・・はい、やっぱり価格ですね。無料トライアルなどに誘導する場合などの一部除いて、ある程度規模感のある法人取引であれば、価格スライドがやはりアクションポイントになることが多いです。これまでの提案を聞いて、さいごにここを見てYes(買います、やります) or No(買いません、やりません)の行動判断になるわけです。
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4|まとめ
いかがでしょうか。
PREPより少し難しかったですが、その分、しっかりとプレゼン資料構成を作ることができます。是非、色々なパターンに当てはめて応用してみてください!
以上です。
※今回作った提案書のPowerPoint元ファイルはポケプレ/Pokepre内で公開&ダウンロードできるようにする予定ですので、是非事前登録ください。
<本日の内容>星3つ★★★☆☆
「職場の資料作成には困らない」
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