PREPを使いこなして、資料の目次・構成をつくる
プレゼン資料を作成する際、スライドは何枚くらいになることが多いでしょうか?
私の場合は、普段は、大体10枚~30枚程度のスライド枚数が多いのですが、案外、皆様も大体それくらいボリュームになることが多いのではないでしょうか?(もちろん、会社や仕事によるので1枚もあれば、150枚もありえます)
この時、私がよく悩み続けてきたのが、スライドの順番、構成です。一つ一つのスライドはOKでも、よく「流れがない」と指摘されたり、考えたドラフトからどんどんスライドの順番が入れ替わり、いつまでも決まらないことが多くありました。
本日紹介するPREPは、そんなときに、スライドの流れやよい構成を検討するのに使えるフレームワーク(考え方)です。
1|フレームワークが大切な理由
いきなり腰を折るようですが、そもそもフレームワークを使わずに、以下のチェックリストのように決めてしまっても、問題はありません。
ただし、これだと応用がきかないですよね?
社外向けの提案書ではなく、少し変わって社内企画書だったら作成できますか?急に、担当者変更の商談にいきなり入れと言われ、提案の背景とか細かい点は、自信がないということも現場にはよくあります。営業部長からこのコンサルティングスライドを1枚入れるよう急に指示を受けました。
さあどうします?
こんな時に、目次の暗記ではなく、どのようにして構成を考えるか論理を理解していれば、いつでも、どんなスライドであっても構成を根拠を持って検討することができます。
2|PREP(プレップ)とは
PREPとは、以下の4文字の頭文字を合わせたものです。
はじめに①結論を話し、次に②理由のデータや③他社の事例で補足していくため、話の骨子がそれたりしにくく、特に、プレゼンに説得力を持たすのに効果的です。フレームワークは世の中にたくさんありますが、プレゼンとも非常に相性がよいです。
3|PREP法のメリット
とにかく、結論から先に言ってくれるのは、ビジネスにおける最大のメリットです。これは、一般的に経営者、上位役職者ほど結論から先というのがビジネスの常識、基礎的なスキル、習慣として備わっているため、聞き手にとっても、PREPの流れで話してくれた方が、すんなりとプレゼンを聞くことができます。もちろん、シンプルに時間的なメリットもあります。 一方、プレゼン担当者にとっても、構成しやすいのはもちろん、商談が脱線しにくいなどのメリットがあります。話すのが苦手な方やいつもダラダラ商談になってしまう方は、PREPを意識しましょう。
4|PREP法を資料作成に応用してみる
さて、ここまでだと、ググればブログとかで出てくる内容ですので、せっかくなので、PREPを資料作成に応用して実際にやってみましょう!
◆ソフトウェア・Saas紹介資料の例
例えば、Chatwork、Teams、Slackのような何かチャットアプリ、サービスとしましょう。
PREPの4番目の[P再度結論、まとめ]ですが、アプリの紹介スライドだと、ただの繰り返しになってしまいますので、実践では、最も伝えたい提案したいメッセージを配置します。
「体験版を使ってほしい」「導入の具体的な効果(クロージングメッセージ)」「導入後の企業の変化の姿」等に相当するスライドを配置します。
◆企画書の例
Slideshareで公開されているメルカリの企画書です。9ページですが、必要十分ですね。
1~4pで[P結論]を先に言っています。メルカリとはいったい何?そもそもどんな会社が作っているサービスなの?聞き手が真っ先に聞きたくなる情報を先に言っています。
5pからが[R理由]です。スライドに大きく「WHY?」と答えが書いてあるので、わかりやすい(笑)
6,7pあたりが、[E具体例]に相当しますが、「オークション"が抱える問題点」や「国内の月額の現状」などを言及がありますが、これは立派な具体例です。
8,9pで[Pまとめ]ですね。「フリマアプリを開発したい」ではなく、もう少し視座を高めて「新しいC2Cサービス作りたい」と、再度のまとめにふさわしい内容になっていますね。
5|まとめ
「PREP」は私が文章構成や資料構成を考えるときに、いつも意識するフレームワークです。というか、他にもSDS法(Summary→Detail→Summary)とか、マーケティングのAIDOMAの流れでまとめるとか沢山のフレームワークがあるのですが、なんだかんだ言って、シンプルなPREPを一番意識しているような気がするため、今回代表としてご紹介しました。
是非、皆様も資料の目次や構成を考える際は、意識してみてください。
※この記事も0項以降の1~4はPREPの流れに沿って記載しています。すぐ気づいた方はすごい!
※AIDOMAは、もともとは(広告宣伝における)消費者の購買行動プロセスモデルのことです。「資料作成のためのフレームワーク」とは、厳密には違うので注意。
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