名前が与えてくれたもの

世の中的に言えば私はだいぶ大人で、そろそろ、定住する家を構えたり、契りを交わして新たな生命を世に生み出してもいいという考え方もある。全然その通りに生きてない私は、変わりものと思う人もいるかもしれない。

私の名前は、万里子という。万里子の万里は万里の長城から来ていて、長い長い城壁が地域を横断して繋げているように、世界のいろいろな人と関わり際限なく視野を広げていく、そんな人になるようにと願い、この名前がつけられた。

名前の影響は大きなもので、はからずともその通りになった。日本には住んでいるけれど、世界の彼方此方に散らばる友達に思いを馳せ実際に心を通わせることができる。

破天荒な私ではあるけれど、名前のままに生きているのは個人的に誇りである。

そんな私は、今中国の会社に勤めている。今日同僚に自分の名前の由来が中国から来ていることを話したらたいそう喜ばれた。これは名前が引き寄せた不思議な縁なのかもしれない。


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