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山笑ふ藪に捕はる黒羊
冬椿下唇にのこる詞
凩や額に見えぬ罪の痕
冬囲いもう何ひとつ何ひとつ
望みとは無縁の彼方冬の海
いずこへと聞ゆ師走や明鴉
冬の海消えた人工や自閉の徒
嫌いなの全部嫌いと神無月
無くなって 欲しくなくって また買って
ビニールの皺に澄みをり虫の音
置き去りの唇や震えて椿の香
ハザードの恃む路肩や泡立草
黙りをる父ぞ梳かれて秋の虫