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俳句

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2021年7月の記事一覧

遠目の夏

退く夏の汗頬骨のつくる影

仲村 次朗
3年前

猛暑近景

八重歯剥き蝉(あぶら)声乗す熱波かな

仲村 次朗
3年前

遠く夏景色

レースに白い夏風 さめた鍵盤を弾ませて

仲村 次朗
3年前

ほつ、ほつと

遠花火啜り泣き止む奥座敷

仲村 次朗
3年前

雲後に崩れて

入道もきのこの笠下(さんか)砂の膝

仲村 次朗
3年前

気怠さに明鴉

明鴉夏至のゾンビを啄んで あけがらすげしのぞんびをついばんで

仲村 次朗
3年前

老犬の舌

老犬の舌縋りおる逃げ水や

上限

柱傷春のかの夜のとまりかな

仲村 次朗
3年前

羽音に紛れて

鳥発てば蛾は水面(みなのも)に呑まれけり

仲村 次朗
3年前

形見

女郎蜘蛛衣摺れに巣の残したる

仲村 次朗
3年前

炎天の瞼にうつる世界

炎天の瞑目はてて赤薄らひ

仲村 次朗
3年前

つまらない_つまり、ない

空蝉やないといけないものなどは

仲村 次朗
3年前

ひまわりの表情が見える

ひまわりに貌描きつづけ十五の死

仲村 次朗
3年前

雛別れ

背に掌(ひら)を目にて別れの雛納