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俳句

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2020年12月の記事一覧

越冬

脛に吸うわたしの血のみ何産まん

仲村 次朗
3年前

答えは

北風や売れない時代のビラも毛も

仲村 次朗
3年前

痛みを求めて

深爪の奥に刺せ冬有明や

仲村 次朗
3年前

目につく者

うがい水溶けきらぬ塩粒の渦

仲村 次朗
3年前

照らし出す

冬日射し黒にしかない慈悲の艶

仲村 次朗
3年前

不安と恐怖の狭間で

人鬼と呼ぶ息白し砂利の音

仲村 次朗
3年前

冬に継ぐもの

児の雪のつくてんてんと息の緒や

冬の自尊心

木枯しや先住民の結袂(ゆいだもと)

仲村 次朗
3年前

終澱

師走にて酔う隣女(となりめ)の重たけれ

仲村 次朗
3年前

雪夜の夢

児が猫を抱いて迷へり夢雪夜

仲村 次朗
3年前

初雪匂う交響曲

古樅も初雪の香やシベリウス

仲村 次朗
3年前

遣り処

呼ぶ声も木枯なら嘯(うそぶ)いて月

仲村 次朗
3年前

死にどころ

粉雪やもう動けぬと蜂の首

仲村 次朗
3年前

距離感

不自由もつなげて親(ちか)しオリオンや