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脛に吸うわたしの血のみ何産まん
北風や売れない時代のビラも毛も
深爪の奥に刺せ冬有明や
うがい水溶けきらぬ塩粒の渦
冬日射し黒にしかない慈悲の艶
人鬼と呼ぶ息白し砂利の音
児の雪のつくてんてんと息の緒や
木枯しや先住民の結袂(ゆいだもと)
師走にて酔う隣女(となりめ)の重たけれ
児が猫を抱いて迷へり夢雪夜
古樅も初雪の香やシベリウス
呼ぶ声も木枯なら嘯(うそぶ)いて月
粉雪やもう動けぬと蜂の首
不自由もつなげて親(ちか)しオリオンや