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麦藁の主待ちにけりハチ公と
光より朝は蝉らが眩しさや
死に蟬の抱えて硬し杉の木端
山の子ら犬らに同じ毛並みかな
昨日は蚊今日はゴキブリ殺す我は
指打てば猫も飛脚も風のごと
鏡割れわたしピカソの泣く女
蟬逝くや四十九日の経の機微
蛇穴を出て見れば周の天下なり 虚子 熊穴を出て見ればヒトの天下なり
見ることも聞くこともなくホトトギス
アスファルト破線蕩(とろ)けて白入道
背の坊や振り向き見るな我れの今
重くろし出会いや花とありがとう
陽炎に蕩かす望や希と絶と かげろうに とろかすぼうや きとぜつと
