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俳句

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2020年6月の記事一覧

電車に乗るといつも虚しくなる光景

夢散りて後に隣るや指スマホ

仲村 次朗
3年前
2

ネトショネトショの果て普請

ダンボール小口ら嗤う脆普請

仲村 次朗
3年前
1

米櫃から幼虫、引き攣る顔

白汲めば茶の米捩りヒ醜女櫃 しろくめば ちゃのこめよじりひ しこめびつ

仲村 次朗
3年前
1

コモディティの破れ鐘我鳴る

記事食えばもの我鳴るなりコモディティ

仲村 次朗
3年前
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緑色のまどろみ

空いた空白は緑で埋める 「space ball」DELTA9KID from 舐達磨 「figure endromie」(フラン…

仲村 次朗
3年前
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生きている実感、おおかた鈍感、さや侍

生き抜くさほど真剣味のなまくらや

仲村 次朗
3年前
1

旬を頂く

鯖の旬即ちこれを食ひにけり 高浜虚子 スレの旬即ちコレを叩き蹴り

6月29日、理屈(ロジック)の日に添える草言葉

「屁理屈」とあなた育てたリクツ草 ヘリクツと あなたそだてた 理屈クサ

仲村 次朗
3年前
1

異形、ベイコンの造形

叫び縦、嗤い横延べ、我斜なり

仲村 次朗
3年前
2

どんどんふきだす

蛇玉や春のネガから夏の膿

仲村 次朗
3年前
4

火は喰えないが

落花生喰ひつつ読むや罪と罰 高浜虚子 柿の種喰ひつ地獄の季節哉

仲村 次朗
3年前
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ゲームセットの予感

汗も醒め、ボールは後ろに逸れてゆく

仲村 次朗
3年前
1

風が運ぶ仏の面影

風が吹く仏来給ふけはひあり 高浜虚子 初盆も暮れや嘯(ふ)く風君らしき

仲村 次朗
3年前

においのぬくもり

アスファルトにわか爆ぜ蒸すバスの中