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雨と宝石の魔法使い

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雨と宝石を支配する魔法使いが出会う人と世界を少しずつ救っていく物語。
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#ミステリー小説が好き

雨と宝石の魔法使い 第十話 ある肖像画 後編

「この画家って、肖像画なんて描かなかったと聞いていますが」 「ええ、なのでこれが本物なの…

函館次郎
2年前
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雨と宝石の魔法使い 第九話 ある肖像画 前編

冷たい雨が頬に当たる。 倉科徹は傘も挿さずに道端に立っていた。 車が側を通り過ぎ、撥ね上げ…

函館次郎
2年前
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雨と宝石の魔法使い 第八話 図書泥棒ー後編

校舎の外にでると、快晴だったはずなのに、強い雨が降っていた。露露ちゃんは傘も差さずに一直…

函館次郎
2年前
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雨と宝石の魔法使い 第七話 図書泥棒ー中編2

1週間後。あれから露露ちゃんは本当に姿を現さなくなった。もう会えないのだろうか…心にぽっ…

函館次郎
2年前
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雨と宝石の魔法使い 第六話 図書泥棒ー中編1

僕は東大の学内で見かけた昔の話し方でしゃべる少し変わった超絶美少女の露露ちゃんと知り合い…

函館次郎
2年前
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雨と宝石の魔法使い 第五話 図書泥棒ー前編

その子はいつも12時12分きっかりにこの広場にやってきて、広場の中央にある噴水を見ながらお昼…

函館次郎
2年前
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雨と宝石の魔法使い 第四話 リリーフ街の秘密

武藤響(むとう ひびき)は仕事からの帰り道、いつも一つ手前の駅で降り、自宅まで歩いている。40歳を越え、体力の衰えと、腹の出た中年の身体を憂慮して始めた習慣だった。 自宅の最寄り駅の手前にある武蔵橋駅には、小さな商店街「リリーフ街」が駅のロータリーから直結しており、夕方は地元客で結構な賑わいを見せていた。 今日も武蔵橋で降りるとそのまま大通りを通って自宅へ向かおうとしたが、花粉症の薬が切れていたことに気づき、初めてアーケードを潜り、商店街に足を踏み入れた。 そこはまるで

雨と宝石の魔法使い 第三話 神風

「このままでは本国は、きゃ、きゃつらに乗っ取られてしまいまする!」 「騒々しいぞ!」 「は…

函館次郎
2年前
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