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ここが変だよ民泊新法 その3 規制強化のデメリット

前回までは民泊で起こる問題とその解決策について考えてみました。

今回は、「民泊新法が規制が多すぎる&手続き煩雑すぎて、誰がこんなのクリアできるんだよ!」って内容なんですが、規制強化しすぎることのデメリットについて考えたいと思います。

過剰な規制は全体に悪影響!

民泊新法に限らず、「なんの為にこのルールあるの?」って法律多いと思います。民泊新法には特にツッコミどころ満載で、これ決めた人達を全員正座させて説教したいんですが・・・。

規制強化しすぎるとどうなるかと言うと、

問題の解決にならない規制を作る

規制を管理・運営するのに多大なコストがかかるand規制をクリアする為にかかったコストが提供価格に上乗せされるから、レベルの低い物件が高い値段で提供される
結果誰も得しない歪んだ構造が生まれる。旅行者も高くてレベルの低い物件に滞在しなきゃいけなくなる。かわいそう。

ということになります。そんなケース宿泊業界に限らず日本中に溢れてるけどね。

例えば民泊新法でいうと、

問題の解決にならない規制の例

「家主滞在型の場合、家主が家を空けるれるのは2時間程度まで」

観光客は、日中ほとんど観光に行っていて家にいないのに、その間家主が家にいる必要性って何かあるのでしょうか?

上の規制を管理しようと思ったら、もう行政側に大変なコストがかかります。近隣の住人が、「あそこの家民泊してるけど、2時間以上外出していましたよ」なんて行政に連絡が入る。基本は管理者に連絡して事実確認と注意みたいになるのかもしれませんが、場合によっては職員が現場に行って張り込むとかになったら、それこそ国の人件費の無駄です。

さらに、例えば(こんなサービス事業として成り立たないからありえないですが)

「家主滞在型の運営者の方へ!家をあける間に留守番します!」

みたいな規制を守るためだけにでてくる価値を生まないサービスが出てきたりして。そしたらそれにかかったコストは当然宿泊費に上乗せされるから、「留守にしている間に人がいる為の費用を、旅行者が負担する」みたいな構図になってもう最悪ですね。

問題解決にはなってるけど、非効率な規制も危険

さすがに意味不明な規制は緩和されてくと思う(信じたい)のですが、個人的に一番タチが悪いのは、

「問題の解決にはなっているけど、非効率な規制」

だと思っています。民泊新法で言うと、「家の管理は資格を持った住宅宿泊管理業者」に委託する事。とか。(※他多数)

これは、「民泊で発生する問題を個人の運営者に任せるといろいろトラブル起きそうだから、業者に任せて業者の責任でやらせとこう。」的な発想だと思うんですが、一億総活躍社会はどこにいったんだと。

多くの民泊運営者が自分の責任でできることを業者に委託しなければならず、コスト面でかなりの負担になります。そもそも衛生管理ができてない(清掃レベルが低い)ところなんて、レビューが悪くなって勝手に淘汰されてくんだから、ほっとけばいいんじゃないかと。騒音とか苦情には、管理者の連絡先が分かってて注意や改善命令が出せるようになってたら、わざわざ業者を窓口にする必要ないんじゃないかと思うわけです。

「業者に委託してまで運営するほどは儲からないから、廃業しよう」

ってなるわけですね。

明らかに、問題を解決するメリットより、規制を守る為にかかるコストや、規制によって発生するデメリットの方が大きい。

日本は特にこういう「やりすぎ規制」の構造が多いと思っていて、安全性を守るのはいいことなんだけど、それを守るためにかかるコストやデメリットも一緒に検討してほしいんです。

あーだこーだ文句言ってますが、こんな安全で平和で美しい日本にしてくれて日本政府には感謝してますよ。政府の文句を言っただけで投獄される国もあるからね。基本はいい国です。

さて次回は、ここまでの基本的な考え方をふまえて、民泊新法&旅館業にツッコミを入れていきたいと思います。

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