更年期の話

40代の女性が、

「体調がよくない。」

と病院にいったとします。
すると、

「更年期ですから。」

なんて言われる事をよくいわれるようです。
私が言われるわけではありませんのでどの程度の割合でそういう話になるのかわかりませんが、相談にこられる方の多くがおっしゃいます。それで医師に何かしらの解決方法があるかというと、あるホルモンが減るからそれをサプリメントで補っておけという事のようです。まぁ、魑魅魍魎、妖しげな商品がいろいろ用意されているので、レパートリーはたくさんあるようですからパターンはいろいろあると思いますけどね。

一般的に、更年期とは女性が閉経を迎える時期を意味します。
更年期だからといって必ず体に問題が起こって辛くなるわけではありません。しかし、更年期という言葉は、更年期障害という意味でとらえられる事が多いような印象です。また、更年期障害は、女性だけではなく男性にも起こったりするようです。クイズダービーに出演していた『はらたいら』さんが、更年期障害で苦しんでいたなんていう話を聞いた事があります。男性には閉経なんてないのですが、彼は両性具有だったりしたんでしょうかね?一応、奥さんもいて普通に暮らしていたようですけどおかしな話に聞こえます。

こういう状況を踏まえて、ちょっと考えてみてください。
すると更年期という言葉が結局のところどういう風に使われているかがすぐにわかります。
私流の表現で簡単にいうなら、

『わからない。』

という言葉を使いたくない人たちが使っている言葉だという事です。

なにしろ更年期障害だと判断する根拠が、

・検査に問題がない。

というところです。
検査方法に問題があると考える事がまったくない点が問題だと思いますけどね。しかし、現在、医師たちは医療現場で行われている検査は神のような技術ですべての事がわかると思っている訳です。

大きな建物の中で白衣を着てふんぞりかえっている人たちは、

「わかりません。」
「知りません。」

という言葉を絶対に使いたくないようです。
だから、そういう心境になったときに目の前にいる人間が40~50代の女性だったら、

「更年期です。」

と言って誤魔化している訳です。
まぁ、神の力を得たと心から信じてしまっているのですから仕方がないかもしれません。

たぶん、そうやって自分のプラインドとか権威を守っているのでしょう。
更年期という言葉で守られている権威はそれなりのものです。ですから、それに乗っかったり、寄りかかったりする人たちがでてきます。結果として、役に立たないサプリメント、運動法やら健康グッズなんかが産み出されるのです。

当然ですけど、こういう流れには様々な問題があります。
その中で特に問題なのが、相談者、患者の事が完全にほっておかれているという点です。辛い思いをしている人間をほったらかしにして、保身に走ったり、お金儲けを考える人たちがどれほど大勢いるのか、『更年期』というワードで検索でもかけてみればすぐに確認する事ができますね。

体についての単語は、更年期みたいに雰囲気を現しているだけというものが少なくありません。
更年期に女性の体に何が起こるのかをちゃんと説明できる人に私が会ったことがありません。そういう、もっとも肝心な部分をほったらかして、私はなんでも知っているという風に偉そうにモノを言う人が多すぎるのです。

実は、更年期は生きていく上で辛い時期ではありません。
体が大きく変化するので元気で活動的な時期という訳ではありませんが、健全な方であれば問題なく元気に過ごせる時期です。だから、まずは更年期というのはどういう状態なのか?どういう変化が起こっているのかという事について理解をしてもらう事が大切といえるでしょう。

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