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お金と頭の使い方

経営者の人の話を聞く機会が多くなった。
自社もそうだが、考え方に共通するものが見えた。

年齢層が高い経営者は論理的な考え方があまりできない人が多い。
コンサルや取引先と話をしていても、数値なしの感情論をぶつけて、話が脱線している。
「月にたくさん」「いっぱい」「大変」など、子供のような言葉ばかりを並べる。

論理的な考え方ができないから、世の中の流れを読み取れず不安になる。
だからこそ他人にすがり、コンサルなどを雇おうする。
経営者の年齢層が高いから、意外と今の時代はコンサルの人が儲かるかもしれない。

50代以上の経営者が求めるものが2つあり、1つは経営の抜け道。2つめが論理的な思考。

実のところ、どちらも本来は必要がない。
中途半端な国内企業のコンサルは経営の知識もない、ただの雇われが聞きかじった知識だけで取引しようとする。
どう考えても何十年も経営してきた本人の方が、いろいろなやり方や抜け道を知っているはずなのに、考える頭がないから頼ろうとする。

その行動の根本が、2つめの思考力になる。
感情論で生きてきたから、それが仇となり無駄金を積むことになる。

僕がいた大手居酒屋チェーンもコンサルを導入して、ブランディングの見直しという当たり前のことをやり出した。
ブランディングなど、自社をよく知っている人間の方がわかるはずだ。
末端のアルバイトまで意見を吸い上げれば、お客様目線で考えることもできるし、単純に世の中の流れを汲み取って作成することも可能だ。

今の会社も同じところがある。
デリバリー産業に力を入れるため、集客のコンサルを取り入れようとしている。
プラン内で行うことが、市場調査と勝ち方の教授、あとはPDCAの繰り返し。金額が年間で40万ほどだ。

金を払えば楽だが、成果がどの程度見えるのかわからないし、40万の利益を出すためには月の利益が5万だとしても、8ヶ月かかる。
そもそも現状の計算で、損益分岐点が180万で、現状が80万ほどしか売れていない。

月5万出すために、月収100万以上の売上を見込める施策であるのか?
まずはその計算ができているかどうかだ。

まだ店内売上の伸び代は見えるので、デリバリーに力を入れるタイミングではない。
順を追って1つ1つ、確実に潰していかないと次は現場が苦労をする。
成果が見えない上に、オペレーションだけが圧迫したら、やりがいも感じないだろう。

ただトップがやりたいことをまずやらせてあげるのも大事だ。
僕自身はリカバリーできる準備をしなければいけないが、金額以外は大した労力ではない。

それに今回のデリバリー事業の強化で、面白い発想も聞くことができた。
皆がネット上で店舗展開をしているらしい。

同一店舗だが、屋号を変えて登録し、ターゲット層を分散させている。
それは面白い考えで、もともと店舗展開をする予定だが、初期投資があまりにも大きすぎて先が見えなかった。

だが、ネット上であれば費用がかからない。
多少のメニュー開発と、オペレーションを少し変化させるだけで済む。

まだ考えがまとまっていないが、単純な行動で意外な勝ち方ができるかもしれない。
もう少し煮詰めれば、やり方が見えてくるので、とりあえずコンサルから盗める部分は盗もうと思う。

今回は年間契約なので、1年も見ていれば明らかに自身の方がスキルが上になる。
そもそもの地力が違いすぎるので、先行投資の40万と考えれば、ペイできる可能性はある。

何にせよ、自身の能力に全てがかかっている。
今の事業の安定が全て自分次第と思うと、かなりのプレッシャーだが、独立の練習には良いかもしれない。

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