ザ・リーディング【コミュニケーション編】:ヒューマン・スペースとピグマリオン効果
ヒューマン・スペース
対人距離についてお話させていただきます。
物理的な距離は、心理的な距離に比例すると言われます。
人は、自分の周りに4層のゾーンを持っています。
それを、ヒューマン・スペースと言います。
あなたもご存じかもしれません。
その人とどれくらいの距離にいると一番落ち着くか、で上の表を利用してみてください。
Aさんとは、対人ゾーンだな。
Bさんとは、親密ゾーンだな。
分かってくると案外面白いものです。
この対人距離(ヒューマン・スペース)を利用して、その人との壁を乗り越えることも可能です。
Aさんともっと仲良くなりたいと思ったら、雑談中に、思い切って親密ゾーンに進入します。
もちろん相手は、距離を取ろうとするかもしれませんし、意外と平気で受け入れるかもしれません。
ただ突然、親密ゾーンに侵入するのも、芸がないと思います。
相手がさっと距離をとる可能性が高いからです。
ではどうするのか?
あくまでひとつの方法ですが、笑いながらAさんの肩をたたく!というのはどうでしょうか。
これくらいなら比較的実行しやすいのではないでしょうか。
ここでは詳しくは話しませんが、「笑いながら肩をたたく」というのは2重3重の心理学テクニックが使われています。
ピグマリオン効果
ピグマリオン効果というのは、アメリカの心理学者ロバート・ローゼンタールによって、提唱された心理法則です。
人間は、期待されると、期待通りの結果になる傾向がある
心理学者ロバート・ローゼンタールが行った実験があります。
ある小学校で、成績が伸びる子を判別する検査を行った事を、教師に伝えます。
しかし、検査はやらせで、とくに意味のあることではなかったのです。
教師には、「この検査の結果です。」と言って、「伸びると予想される生徒の名簿(本当はランダムに選んだだけ)」を渡します。
担任教師は、その名簿の生徒たちに、成績が伸びることを期待して接するようになります。
するとどうでしょう。期待された子ども達の成績は向上したのです。
成績が向上するすることが当たり前と、周囲が思っていれば、その子はそのようになるというのです。
ピグマリオンとは、ギリシャ神話に由来があります。
女性の彫像に恋をしたピュグマリオン王が、いつか本物の女性にならないものだろうか、と期待してその彫像と接していました。
その願いが女神アフロディーテによって叶えられ、彫像が生きた女性となったという話があります。
夫婦や恋人同士は、雰囲気が似てくると言いますよね。
似ているといっても最初は、ちょっとした部分だけだったのが、だんだんそのようになっていった結果でしょう。
こんな男性でよかった。
こんな女性でよかった。
二人ともこのように思っていますので、相手が理想のタイプになっていくのです。
理想のタイプとは、どこか自分と似た所があるものです。
彼女(彼氏)に期待を持つことは、大変良いことです。
彼女(彼氏)は、あなたの期待に応えるようにがんばることでしょう。
ただし、あまりに高いレベルでの期待は、プレッシャーを与え、ストレスになりますのでその点だけは注意を払う必要がありますね。
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