個人的な境目の問題

おでこが広いのは昔からである。この歳になって急にせり出したわけではない。

中学時代の校則で、男子は全員丸刈りだった。もともと広いおでこがさらに強調されたようで、ある先輩に「カセイジン」とあだ名をつけられた。ちょうど、プリンプリン物語が放送されていた頃である。

↑ 左下のデコが「カセイジン」である。親近感しかない。

「カセイジン」と呼んだのは、その先輩ひとりだけだったが。まぁ、当時からおでこの広さについては、他人とは少し違うという認識はあった。


このころのおでこの広さを、きちんと測っておけば良かったと思う。

何が言いたいかというと、今のおでこが、昔からこの広さであって、決して急に砂漠化よろしく拡大が進んでいるわけではないことを、うまく説明しきれないでいるのだ。

そう。おでこが広いのは昔から。この歳になって急にせり出したわけではない。


だがしかし、洗髪の際、生え際って前からこの位置だったっけ?と、時々不安になることが、ないわけではない。

そういえば小学生の頃、前頭部に切り傷をした。その傷跡は、豊かな毛根の間に隠れていた。それが、どうもいまは髪の毛の中にはない。なぜか、おでこにそれっぽい跡がある。


おでこの表皮って移動しているに違いない。プレートテクニクスみたいに。

たぶんツムジのあたりから新しい表皮が生まれて、次第に眉の方に向かって皮膚が移動しているはずだ。そうに違いない。そうでなければ説明がつかない。

そう思わせてくれませんか、お願いだから。


おでこが広いのは昔からだったはず。この歳になって急にせりあがってきたわけではない、と思う。

へたに目印なんてあるから。いけない。


往生際が悪いとか言うな。