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いまひとたびの上京

数年前から、縁あって京都を訪れる機会が増えた。

過去、仕事で訪れた際には、再び来る機会はなかなかないだろうと、空いた時間を目いっぱい使って観光名所を歩いた。身内の用事で行く機会が増えてからは、パンや和菓子、古本屋をまわったり、鴨川沿いでのんびりすることが多くなった。訪れたことのない名所はたくさんあるはずなのに、観光地巡りにはたいして興味がなくなっていた。

ひと月ほど前、約2年ぶりに訪れたとき、見知った街並に懐かしさとホッとする感覚があった。滅多に行けない観光地ではなく、馴染みのある場所に変わっていることに気付いた。


先日、京都で雪が10cm以上積もったとのニュースがあった。冬の京都には数回お邪魔しているが、特に雪の降る日は寒い。めちゃめちゃ寒い。北海道の雪とは全く違う印象だ。寒いしか記憶に残っていない。寒さツラさは、まったく相対的なものだ。

京都の写真を眺めながら、またしばらく行けなくなったなぁと、遠い目をしている。


上京できない状況。