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脳内でスポーツ

10月10日は晴れの特異日と聞いたことがある。確かにこの日の雨というのは、あまり記憶がない。

それが、今日は終日雨だった。

ハッピーマンデーの影響で日付が移動したり、知らない間に「体育の日」から名称が変わったり、昨年と一昨年は7月に引越したり、ずいぶん揺らぎの多い祝日だが、とうとう今年は天候から揺らいでしまったのかもしれない。


雨だったこともあり、外で身体を動かすようなことはなかった。晴れていてもしなかったと思うが。

雨読だよ、雨読。

と手にしたのはウィトゲンシュタインに関する本。「ウィトゲンシュタイン」という新しい競技でもあると妄想すればなんとなくスポーツではないか。頭の中は必死で動いていたのでスポーツと言えないか。言えないな。

なるべくやさしいヤツを選んだつもりだったが、頭の中はなかなかのトレーニングだった。

帯に「優しく解説」とあったが、近代哲学の解説なのでそれなりに慣れが必要である。が、専門用語にあふれた一般の哲学書よりよほどとっつきやすく、面白かった。

だって言葉はそもそも嘘なのですから

中村昇「ウィトゲンシュタイン、最初の一歩」P206

哲学をわかりやすく語るって、スゴいことだと思う。良い本。



最近読んでよかった嘘の本の参考文献のひとつであります。

本書とのつながりが感じられて楽しい。