『歴史上の本人』南伸坊

南伸坊さんと糸井重里さんの対談『黄昏』を読んで、南伸坊さんの『本人』シリーズが読みたくなった。といか見たくなった。しかし、新刊本はすでに手に入らない状態になっていた。

南伸坊さんが本人になって旅をする、、、運慶、天狗、芭蕉、仙台四郎、、、見たいっすよ。調べてみると、『歴史上の本人』というタイトルの本に掲載されているらしいことがわかった。

インターネット環境って素晴らしいですね。アマゾンでは中古販売が出てきて、調べたら在庫のある店舗が隣町の古書店らしい。通販でしか取り扱いできないようだったので、ポチッと。隣町から通販というのも乙、かな。

で、意外と簡単に手に入った『歴史上の本人』、すんげぇおもしろい。ニヤニヤが止まらない。名作だよ、これ。

写真よりむしろ文章の方が多いくらいで、旅エッセイとして読んでもおおいに楽しめる。

そして、写真が素晴らしい。本人になりきる方も撮る方も、ノリノリなのが感じられる。

こういう本が店頭からなくなっていくのはさみしいなぁ。

新刊本は毎月6,000冊、年間7万冊も出版されているとか。気が遠くなる。何を読んでいいかわからないくらいの本が出ているから、自然とメディアで話題となるものや誰かの紹介している本ばかりを選ぶようになる。

これだけの本が出ていると、一度も増刷がかからず、そのまま絶版となる本がほとんどなのだろう。注目されずに人知れず消えていく本のほうが多いのだろう。

注目され、読み継がれる本はごく一部なのだろうが、絶版になっていく本の中にも、私の友になる本がたくさんあるんだろうと思う。欲張ったらきりがないけどね。

『歴史上の本人』、古書店で見かけたら買いですぞ。