見出し画像

おとなでも「とびっこ」がすきなんだもん

初めて「とびっこ」を食べたときの感動を憶えている(気がする)。未だに好きなんだよな。イクラより好きかもしれない。

「とびっこ」といえば、子供の大好きな寿司ネタなのだろうと思っていたけど、「子供」「寿司ネタ」「ランキング」でググっても「とびっこ」のとの字も出てこない。

ええ?「とびっこ」って実は人気ないの?あんなに美味しいのに?!

自分が好きなものは人気があって当然と思うところが愛らしいでしょ。


そうかぁ、そんなに寿司ネタとしてはメインの位置づけじゃないのかぁ。回転寿司にいったら必ず頼むけどなぁ。


タラコとか筋子(イクラ)は、父が好きだったからだと思うが、子供のころからときどき食卓に上っていた。しかし、それほど好きな食べ物にはならなかった。昔のそれらは、やたらしょっぱくて、ちょっと生臭さも感じて、当時は好んで食べてはいなかった。

「とびっこ」を初めて知ったのは、小学校高学年だったと思う。たぶん手巻き寿司を初めてやってみたときだ。初めて見る魚卵、他の魚卵のような臭みがなく、プリプリ、プチプチして、なんともいえない味わいがあって、とびきりのごちそうに感じた。それから40年経ったいまでも好きなんだから、食べ物の好みは保守的だなぁとつくづく思う。

トビウオは北海道では獲れないから、冷凍技術や流通技術が発達するまでは、メジャーな食材では無かったのかもしれない。タラコや筋子が塩からかったのも、同じ理由だと思う。

いまは、急速冷凍など保存技術が格段に進歩したから、どこの産地で獲れたものであっても全国各地で美味しく食べることができる。これは実はすごいことで、たくさんの人が培った技術がそこにはあるんだよと、しみじみ思う。


トビウオは「アゴだし」としても知られているから、旨みの多い魚なんでしょうね。

「とびっこ」が美味しいのも納得である。

ありがトビウオ。