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ゼロから英語や多言語習得のコツ - 科学的根拠と精神論のバランス By 非エリート外資系社員兼海外MBA生

こんにちは、Jinです。唯一の日本人社員として欧米系企業で働きながら海外MBA現役生をしています。

現在の英語に対する意識

私自身の今現在の英語力は、英語ネイティブスピーカーと比べたら圧倒的な差があるし、一生ネイティブレベルにはなれないであろうと思っています。でも、英語でなんとかビジネスもアカデミックもこなしていけるという感じで、苦手意識はありませんし、完璧主義でもありません。準備は必要ですが英語で1時間程度のプレゼンすることも何度も経験してます。英語がなければ出来ない仕事をしています。現在は英語に加えて中国語も日常会話中級からビジネス初級くらいは出来るようになりました。

もちろんこの世の中には英語ネイティブにあこがれる人もいて、私の環境からみるとネイティブが有利な世の中なってしまっているのも認めざる得ないのだけど、逆にネイティブになる必要もないと思っていて、私の生活範囲では語学としての英語で困ることはほぼないし、ツールとして活用出来ることが重要だということをここでは強調したいと思います。

ちょっと古い情報で統計の取り方にもよりますが、世界の英語話者人口は15億人、そのうちの4億人がネイティブの英語話者です。私の感覚ではこの統計は現実との乖離があって、英語で意思の疎通が出来るというレベルでカウントすれば世界人口の半分、35億人くらいは英語スピーカーになるのではと思います。と、まあ、脱線してましたが、非ネイティブのほうが圧倒的多数であって、ネイティブでなくともコミュニケーションは取れるし、むしろ英語ネイティブと非ネイティブの会話よりも、非ネイティブ同士の会話のほうが成立することも現実世界では多くあります。

ちょっとクドイですが、ようは非ネイティブ英語話者のほうが多数派なのでネイティブにこだわる必要ないということの繰り返しですね。

過去の自分の英語力 - ゼロからのスタート

貧しい家庭に育ち、都内の非一流大学を卒業して東京で就業しました。海外経験もない完全なドメドメで英単語も20単語くらいしか使いこなせなかったし、英会話など出来る状態ではありませんでした。それまで海外に関わることは一生ないと思っていたので英語の勉強はしたことがありませんでした。もちろん中国語も完全にゼロ。学力は低く、母語の日本語でさえも口下手でした。

25歳の頃、会社でたまたま社員研修という名の社員旅行で1週間ニューヨークに行き、今まで海外にはまるっきり興味がないと言っていた人間があまりに社員旅行が楽しく、それをきっかけに海外の味を占め、26,7歳の時にオーストラリアにワーキングホリデーで行き英語学校に通うことになる。今から10年以上前のことです。

そう、なにが言いたいか。語学の才能もなく、貧しい家庭に育ちの非エリート、英語や海外に無縁のまま20代前半まで本人の勉強に対するやる気もないまま成人してしまっていた人間が、やる気になるきっかけさえあれば、唯一の日本人として欧米金融企業で生き残りながら同時に海外MBAをこなす程度の英語力にはなれるということです。

英語は誰でも話せるようになる

繰り返します。英語は「学力」「貧富」「才能」に関係なく、「成人してからでも」出来るようになります。

ひとつのエピソードを紹介します。オーストラリアにいた10年以上前、同じ職場のタイ人になぜ英語を学ぶのか聞きました。帰ってきた答えは「僕の国では英語が出来れば金持ちになれるから」と。屋外でそんな話をしている横にはオーストラリア人の英語ネイティブであるはずのホームレスがベンチに寝ていたという。 英語ネイティブだろうとホームレスはたくさんいるので、お金持ちになれるとは限らず、結局はその人がツールとして使いこなせるかなんです。

英語は第二言語としてでも構わないので、使いこなせることが前提で、他に何ができるかが重要で、専門性を身に着けることが良い仕事を得て結果的に裕福になる近道のように思います。(もちろん裕福になることがゴールでなくともよいと思ってます。ゴールはそれぞれ。)

所詮は英語はツールに過ぎませんが、入り口として人生を変える一つのきっかけになることを体験した本人です。

世の中には「英語は文法が一番」とか、「発音で決まる」とか、「語彙」とか学術的、科学的根拠等々たくさんありますが、それをまるっきり否定するつもりはありません。

ただ、持論としては英語は文法も発音も大切ではあるものの、適当に8-9割の出来栄えでいいと思っていて、英語はそれらの根拠にうまくバランスを加えて、英語の上達にもっと大切なのは気持ちの部分のような「精神論」で決まると思っています。

英語を学ぶコツは心の持ちようと別人に成りきること

学術的だったり科学的根拠は他にたくさん優れた文献があるのでそちらに譲ります。ここでは「精神論」とその派生である「別人格を作る」ことにフォーカスした一風変わった「コツ」をお伝えしたいと思います。

まだ会話がおぼつかない段階のときは周りが英語のネイティブや上級者だらけだと英語を話すことに臆病になりがちです。下手な英語を聞かれて変に思われないかとか、申し訳ないとか、恥ずかしいとか。

でも、思い出してください。世界は非ネイティブが大多数です。わからないことはわからないのが当たり前ですし、発音も皆が異なって構わないものなので懲りずに聞き返し続けることが重要です。こと非母語の習得に関しては気長な長期戦に持ち込めばいいです。

非母語の勉強を始めたら変に「大人ぶる」必要はありません。英語を使い始めた「今」を「生まれたばかりの赤ちゃん」に成りきりましょう。赤ちゃんだったら「パパ、ママ、おなか減った」くらい言えれば上出来であり、恥ずかしいことなんてないのです。もし中学高校で英語を6年みっちり勉強していたとしても英語に関しては6歳児にも満たないと自覚し、自分に対する期待値を一気に下げると気分的にラクです。

多少会話が出来るようになっても実年齢は関係なく、その言語を話すときは「自分は子供」という意識を持ち、変なプライドは捨てて、「素直に」、「正直に」むしろ「礼儀もわきまえず」、そして「わがままに」振る舞うと上達が早いです。そうすることで話し相手(クラスメート等)と口喧嘩となることもあるでしょう。口喧嘩で負けたくないので必死にどう言えばいいか考える、こう言ったら相手を怒らせてしまったので反省する。どうやって仲直りしたらいいかとかその言語でどう言ったらいいか試行錯誤するという「リアルな経験」をすると身につくのがとても早いです。可能な限りその言語で青春を謳歌して、状況が許すのであればその言語で恋愛するとよいでしょう。それが英語ネイティブの人たちも通ってきた大人になるまでの普通のプロセスで、基礎である子供期間を体験するほうが普通の人には自然だと思います。

私の場合は日本でも、英語圏でも、中華圏でも青春を謳歌して、人生3回分青春を楽しんでお得な気分になっています。

実年齢が大人だから、英語でも大人らしく振舞おうという気持ちは捨てることがコツです。日本語で話すことと、英語で話すことの内容が異なってもいいのです。よくあるのは日本語で日本人と話すときは「私の英語はたいしたことないです」と言いますが、英語で話すときはドヤ顔で「私の英語はパーフェクトです」と言います。実際は「私の英語はまあそれなりです」くらいなのですが、文化の違いもあるので謙遜が伝わらないことって多々あります。思い切って別の人格を用意するのもよいでしょう。

別言語を勉強すると英語が簡単に思えてくる

あと、なんでもいいので英語以外の第三言語を勉強すると、英語に苦手意識がなくなります。私は32歳のときに英語で中国語をゼロから勉強しました。

その時は英語は会話くらいは苦にならなくなっていたときでしたが、感じたのはゼロから中国語を勉強すると英語があまりに簡単に思えてきたということ。中国語よりは英語のほうがマシという状況になると苦手意識はなくなります。そして自分より英語上手いけど英語しか話せない人に対し劣等感は抱かなくなりました。

私の場合、英語圏に住んでいたときはその国で本当に仲の良い友達って出来なくて、第三国の仲のよい友達が出来ました。日本に住んでたときも既存の友人関係があると外国人と本当に仲良くなる機会って少なかったのですが、台湾で中国語を一緒に学ぶ英語圏の同級生とめちゃくちゃ仲良くなりました。台湾では同じ外国人同士という仲間意識もあると思います。本当に仲のよい英語圏の友人が出来ればそこから上達も加速度的になっていきました。

まあ、第三言語の部分は助けになったのは間違いないですが、その前の段階で精神的な苦手意識がなくなれば目的は達成したも同然です。急がば回れで、英語の勉強がスランプに入ったなら気晴らしに一旦遠回りしてみるのもいいかもしれません。

「英語で苦労しているのに別言語なんか出来るわけない」って思うのは理解します。仮に英語を習得するのに3,000時間必要だとして、第三言語に新たに3,000時間もかけたくないと思うものです。第三言語、ここでは中国語としますが、既に日本語が出来て英語の基礎があるのであれば500-1,000時間程度の学習で会話くらいは出来るようになると思います。

新たな言語を追加で学習するときの労力は単純に掛け算ではないです、むしろ割り算かもしれません。

間違い:中国語を習得する労力=労力 × 3言語(日本語、英語、中国語)=3倍きつい

正解(?):中国語を習得する労力=第三言語としての中国語の勉強量 ÷ 使える言語2(日本語、英語) = 思ったよりきつくない

*上の公式は単純化しているだけなので、イメージとしてとご理解ください。

既に日本語が出来るなら、漢字の勉強時間は80%~90%削減可能。共通する単語も多数あり。既に英語の基礎があるなら英語の文法の70%~80%が中国語と同じで、文法に時間を多く割く必要もない。それぞれの共通項をピックアップすれば大幅に学習領域を省略できるからです。日本人英語学習者なら発音と単語に集中すれば十分です。

日本語にはないが英語に近い発音が中国語にあったりして、発音領域が広がると、結果的に英語の実力も伸びることもあります。


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