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出版甲子園実行委員会:インタビューサークル、サークルインタビュー vol.10

人物研究会によるサークル横断インタビュー。今回の特集は出版甲子園実行委員会さんです。本を書く人がいて、本を読む人がいる。じゃあ「本を作る人」ってどんな人?

談○出版甲子園 石川さん(広報局プロジェクト部門局長 兼 新歓担当)
取材○人物研究会(大庭、篠崎)
構成○人物研究会(大庭)

『出版甲子園はかなり真面目なサークルです』

──まずは出版甲子園さんの成り立ちを教えてください。
石川 それに関しては実は内部でもあやふやなのですが、出版コンサルティング会社「天才工場」の社長さんの協力が契機となりサークルが立ち上がったと記憶しております。
──活動の内容はどのようなものでしょうか?
石川 全国の学生から出版したい本の企画を募って出版社さんと引き合わせます。応募してくれた学生の方には大会形式で自身の企画を出版社からいらっしゃる審査員さんや特別ゲストにプレゼンしてもらいます。そこで審査員の目にとまれば実際に出版のオファーをもらえるというシステムです。我々が具体的に何をするかというと、まず応募された企画書を二度審査します。そして例年秋頃の三次審査では企画者の学生を招いて我々団員にプレゼンをしてもらいます。そこで選出された企画には団員が担当者となって、12月の決勝大会でのプレゼンに向けた準備をサポートします。ちなみに去年の特別ゲストは箕輪厚介さんでした。
──出版甲子園さんの組織について教えてください。
石川 出版甲子園は「運営局」「編集局」「広報局」の3つから成っています。「運営局」はイベントの準備から運営まで全てを担います。ほかにも新しい企画を立てて、全体に提案するなどもします。「編集局」は全国から届く出版企画書の受付や大会の審査基準の作成などを行います。「広報局」は団体のPRを全面的に担当しています。SNSで企画や決勝大会の観覧など募集なども行います。また「広報局」は全国の書店や大学に直接電話して協力してもらえるよう交渉することで多くの企画が集まるようにしています。
──大会の審査基準はどのようなものですか?
石川 これまで15回の決勝大会を行ってきました。さらに毎年綿密に時間をかけて審査基準の見直しを行なっています。全国から届く企画書はどれも途轍もない労力がかかっているので審査する側も真剣です。団体員が自信を持って審査できているのは過去の蓄積に加えて、毎年審査基準をブラッシュアップしているからです。
──詳しい審査基準は公表できない?
石川 そうですね……。それは秘密ということで(笑)。

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出版甲子園決勝大会の様子

『でもやっぱり大前提として一個のサークルであるということ』

──出版甲子園さんのサークル自慢はなんですか?
石川 出版甲子園は企画者と出版社さんを仲介するという珍しいサークルです。出版業界の方との交流は多いので、出版業界に興味がある人や学生の内から社会人の方と積極的に関わりたい人には非常にお勧めのサークルかと思います。
──サークルには出版業界に就職したい人が多いですか?
石川 そうですね。多い印象です。
──石川さんも?
石川 僕は友達に誘われて入ったので、特に将来を考えてというわけではなかったです!自分の場合は既に将来なりたいものを決めていたので……。ですが出版業界の面白さは感じますね。間近で見てきたからですね。
──出版甲子園さんには伝説のエピソードはありますか?
石川 過去に出版甲子園をきっかけに出た本が翻訳されて中国でも出版されましたね。ほかにも重版された本が何冊もあるのは我々としてもとても嬉しく感じますね。

『こんな状況下でもできることはやり続ける』

──新型ウイルスの流行による影響は?
石川 新歓イベントが無くなってしまいました。早稲田や渋谷で予定していた説明会も無理でしたね。
──活動スケジュールへの影響はどうでしょう?
石川 7月頃に予定していた一次審査は延期を余儀なくされました。大学からの要請で8月まではおそらくできません。8月以降はその時の状況で判断します。
──現在はどのような活動を?
石川 LINEを使って電話での定例会議をしています。おもに新歓や審査に関する調整を話し合っています。なかには電話では厳しい作業もあるのですが。いまは議論のみという形ですね。
──新入生をどのように参加させますか?
石川 Zoomを利用して参加してもらいます。顔や手が映れば声だけでは伝わりにくい団体の雰囲気を感じられると考えています。我々は新入生に本当に入って欲しいので全力で歓迎します!
──新入生に求めていることを教えてください。
石川 一応、活動はちゃんとしてほしいというのがあります。あと出版業界に興味のある人はもちろんのこと、まだ業界とかを考えていない人にも入ってほしいです。我々はあくまで学生サークルなので、楽しむためのイベントももちろんあります。少人数サークルでもあるので新入生が主体的に活躍できる場は多いです。
──ご自身はノリで入ったと仰っていましたが真面目な条件でした。
石川 そうですかね(笑)。早稲田祭ではブックカフェを開いていて「クロスワードパズル企画」などをしてます。基本的には誰でも馴染めるサークルだと思いますね。

『最後に』

──出版甲子園への応募を考えている人へ伝えたいことは?
石川 「出版」ということにあまり大きな抵抗を抱かず気軽に応募してもらえれば。出版甲子園に応募すると本になる可能性は確実に上がると思います。実際にこれまで多くの方の企画が本になっています。本にするということは心に留めおいている想いが形として残るということです。それはとても素晴らしい体験になると思っています。
──そんな出版甲子園さんのモットー、「座右の銘」を教えてください。
石川 一応、宣伝のときのキャッチコピーは「出版の出発点」になっているんですけど……。
──それがキャッチコピーなのですよね?
石川 たぶんそういうことになると思いますね……。
──急に自信なさげになっていませんか?
石川 いや…。なんかこれしっくりこねえなと思っちゃってて(笑)
──大丈夫ですか?
石川 ここはカットでお願いしてもいいですか(笑)。
──最後に今年度の意気込みを聞かせてください。
石川 こんな状況ですけど、出版甲子園は皆さんの想いを形にする作業を精一杯手助けできればなと思っております。まずは気軽に応募してみてください。新入生も歓迎します!
──ありがとうございました。
石川 こちらこそありがとうございました。

取材日:2020年4月21日
Skype使用

人研編集後記

どんな状況下でも、些細なことでも、やり続けることの重要性に改めて気づかされた。それはきっと出版甲子園と人物研究会の共通点でもある。そんな気がした。出版甲子園さん、ありがとうございました。

☆出版甲子園実行委員会☆

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Twitter:シュッパンダ@出版甲子園@spk16th
Web:出版の出発点。出版甲子園

★人物研究会★

「会いたい人に会いに行こう」をモットーとする1965年創立のインタビューサークル。早稲田祭などでは講演会の企画運営も行う。本は出さないが出る所へ出る。新会員募集中。

Twitter:早稲田大学人物研究会@jinken_2017
公式HP:人物研究会公式ウェブサイト