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鵬志会:インタビューサークル、サークルインタビュー vol.13

人物研究会サークル横断インタビュー。最終回の特集は政治サークルの鵬志会さんです。激動の2020年!世界は?日本は?早稲田はどうなる?

談○鵬志会 柴田幹事長
取材○人物研究会(篠崎、吉澤)
構成○人物研究会(篠崎)

「現場現実主義」

──「鵬志会」とはどういったサークルですか?
柴田 志を共有する人が実社会に出て眼を肥やすのが鵬志会です。「鵬」は「鳳凰の雛」のことで「我々はいずれ世界に羽ばたいていく」という思いが込められています。「政治サークル」に分類されますが会員は政治家を志す人だけではありません。あくまで「実社会で志を追求する」ことを目的に集まっています。
──鵬志会さんと人物研究会はご縁がありますよね。
柴田 兵庫県議会で議員をなさっている和田有一朗先生が鵬志会の創設者です。その方はもともと人物研究会に所属していて。当時の人物研究会には衆議院議員の松原仁先生もいらっしゃった。その松原先生は夏目坂で学生と政治の関わりを勉強する塾を開いていたんですね。そのうち松原先生は卒業されて。和田先生がそこで得た人脈や経験を後代に残したいと立ち上げたのが鵬志会なんです。
──早稲田は伝統的に政治サークルが盛んです。鵬志会さんをほかの政治サークルさんと比較して特徴的な点は何でしょうか?
柴田 鵬志会には「現場現実主義」という考えがあります。議論だけではなく現場に出る。代表的なものは北方領土に行くことですかね。そこで得たものを会内で話し合い共有する。そういった勉強会が盛んです。また大隈講堂で年二回の講演会を主催しています。鵬志会の活動全てに共通していることは社会の隅々まで実際に足を運び「社会を考察する力」を養えることです。
──北方領土での活動は特に知られていますね。
柴田 鵬志会は代々「北方領土返還要求全国大会」に携わっていて実際にビザなしで北方領土に行っています。この活動をしているのは全国の学生団体では鵬志会だけですね。
──人物研究会は北方領土と因縁のある丸山穂高議員をお呼びしたことがあるのですがご存知でしたか?
柴田 観に行きました(笑)。鵬志会でも話題になっていましたよ。

「不偏不党」

──鵬志会さんに伝わるエピソードを教えてください。
柴田 竹下登元首相が首相に就任した時に鵬志会主催の講演会に出て頂いていて。それ以来、政治の現場の第一人者と意見交換をする伝統があります。
──講演会のゲストはどのように決めますか?
柴田 会内でプレゼンと投票を行って決めます。世の中の情勢も考慮していますね。近年の国政は自民党一強なので我々は野党の政策に着目して衆議院議員の岡田克也先生や野田佳彦先生に依頼しました。
──会内には様々な考えの人がいますよね。対立が起きることもありますか?
柴田 鵬志会は「不偏不党」を掲げています。それは社会問題を一つの立場からではなく相対的に捉えることができるといことでもあると思いますね。議論はしても思想の違う人を否定することはないです。ですから講演会などは全員でやり通すことはあらかじめ決めてありますね。
──政治サークルの幹事長選挙はどのような雰囲気でしょうか?
柴田 立候補した人が選挙演説をしてから投票します。自分が何を実現したいかと今後の鵬志会をどう運営していくかが争点になります。まあ私の場合は信任投票でしたね(笑)。

「社会を見る眼」

──新入生には鵬志会さんのどういった点に共鳴して入会してほしいですか?
柴田 鵬志会は実社会と関わる場です。活動を通じて得た「社会を見る眼」は卒業後も必要になるはずです。新入生には入会してからの一年間を「模範・実践の一年」と位置づけ、自分の熱い志や知的好奇心で何ができるかを先輩や現場で関わる様々な人たちと共に考えていってほしいです。みなさんと志の共有ができれば嬉しいです。
──新型ウイルスの影響で新歓が中止になりました。鵬志会さんではどういった対応を?
柴田 当初の計画では政治家の先生方の事務所にも協力して頂いた企画を用意していました。そちらは残念ながら中止にしました。現在は活動や理念を広報しています。
──いまは「現場」に出られない状況ではないかと思います。
柴田 確かに現場に出る活動は一律中止しています。内部での総会や交流もオンラインに頼らざるを得ない状況ですね。いま入会した新入生にはオンラインで先輩の経験を伝えたり一緒に勉強会を行ったりといったことで参加してもらいたいです。

「義理と人情」

──幹事長さんの現場での経験を聞かせてください。
柴田 私が学んだのは「泥臭さ」ですね。政治家事務所に行って「政治家」一人が成り立つまでを間近で見る中で地道な活動一つ一つの積み重ねの大切さを改めて考えさせられました。それは自分自身の活動にも活かされていて幹事長に立候補するきっかけにもなりました。
──人物研究会では「座右の銘」を伺います。幹事長さんの「座右の銘」は何ですか?
柴田 「義理と人情」ですね。筋を通して当たり前のことは当たり前にできる。そうして初めて相手は自分の意見に耳を貸してくれると思っています。今後の鵬志会は「いまだからできること」をやっていきます。新入生と志を共有して一緒に鵬志会をつくっていきたいです。
──ありがとうございました。

取材日:2020年5月8日
Zoom使用

人研編集後記

サークルには経験の蓄積がある。鵬志会のそれは全て現場から拾われたリアルな声だ。日本政治の変わった/変わらないことを知るには鵬志会はもってこいのサークルではなかろうか。

☆鵬志会☆

Twitter:早稲田大学鵬志会【公式】@wasedahoshikai
公式HP:早稲田大学鵬志会

★人物研究会★

「会いたい人に会いに行こう」をモットーとする1965年創立のインタビューサークル。早稲田祭などでは講演会の企画運営も行う。田中角栄公認現場叩き上げ。新会員募集中。

Twitter:早稲田大学人物研究会@jinken_2017
公式HP:人物研究会公式ウェブサイト