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根源を問う~哲学のススメ

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哲学書のレビュー集です。自身、専門家ではないので、比較的読みやすい本の紹介や、読みにくいものであっても非専門家の言葉で噛み砕いていきます
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2023年2月の記事一覧

フッサール『論理学研究』1巻の重要箇所をざっくり読解する(中編)

前回の続き。 ⑥まで読んだので、⑦へ。 長い一文だが、ダッシュ「ーー」で前半と後半に分けられる。前半が「明証的に判断されたもの」について、後半が前半の「現在する」という語の補足説明をしていそう。 まず前半。「明証的に判断されたもの」は、「ただ単に判断されている…のではな」い。「されたもの」という所から、明証的な判断のはたらきと、明証的と判断された判断の内容を分けて考える必要がありそうだ。2+2=4は自明であるという確信/心証と、そう判断された2+2=4の区別。 ここで