科学と神の出会う場所~ライプニッツ『モナドロジー』
この短い一篇のうちに、美しく壮大なスケールの宇宙観が稠密に織り込まれ、無限小から無限大へと余すところ無く展開されている。
哲学者であり、それ以上に偉大な科学者・数学者であったライプニッツの主著である『モナドロジー』は、世界の実在性とその認識原理を説く、近代哲学の重要書である。本書は学術論文として出版されたものではなく、文通相手に自身の思想を明確に噛み砕き、体系的に表現するために編まれたものであり、岩波版でも100p強と小ぶりである。本書には、ゆえに『モナドロジー』以外に数編