生きた世界の認識論~『情報なき国家の悲劇』
(副題)大本営参謀の情報戦記
太平洋戦争。第二次大戦中の1942年に開戦し、太平洋の広範な海域を含む戦線で日本とアメリカが真正面からぶつかった激戦である。
結果としてその後1世紀に渡る我が国の歩みを定めることになった一戦の舞台裏では、いったい何が起こっていたのか。
本書は、太平洋戦争において日本軍の大本営で情報参謀を務めた著者による、生々しい敗戦の原因考究の書である。
日本軍は情報戦に破れ、組織の内側から大破した。みずから軍中央で戦略の指揮を取った著者が、忸怩たる思い