見出し画像

「うつ病と診断されてよかったね!」と家族に言われた日(休職の体験談)

jinanです。

jinanはこれまで2度のうつ病と休職を経験しており、現在も2度目の休職中です。

新たなキャリアを切り開くべく転職活動を継続しているのですが、自己分析の中で改め1度目の休職について考え直したため、休職までの過程と当時の心情を記録に残そうと思います。

自己犠牲がかっこいいと思っていた2年目

2021年の3月頃に1度目の休職をしたのですが、休職する直前はとにかくハードワークでした。

2021年の1月頃に新しいプロジェクトに参画したのですが、社会人2年目も終わりそうな頃だったのもあり、少し責任のある仕事を任されるようになっていました。業務量も日に日に増えていましたが、頼られていることが嬉しくどんな仕事でも引き受けてはオーバーワークをしているような日々でした。

業務量に比例して業務量も増えていったのですが「自分が頑張ることでチームのためになるなら…!」と考えており、自己犠牲の精神がかっこいいと思っていました。そのため、毎日の残業だけではなく休日も返上して成果を出そうと必死だったのです。

そんな生活を続けていたところ、2月の頭頃から寝つきづらい日がポツポツと増えてきました。最初は週1とかでしたがそれが週2,3と増えていき、最終的には慢性的に寝つきが悪い状態となっていました。

今思えば明らかな睡眠障害ですが、当時は「いろんなことを考えすぎて頭が冴えまくっているのかな?」などと呑気なことを考えていたものです。すでに自分の心身に対して正常な判断は出来ていませんでしたね。

多くの症状を併発し、悪循環に陥る

さらに時間が進むにつれて、以下のような症状も併発するようになってきました。

・倦怠感
・集中力の低下
・無気力感
・疲労感
・不安感
・食欲の減退
・好きだったことへの興味を失くす

かなり異常ですよね。特に”好きだったことへの興味を失くす”ことは強烈な体験であり、何をしても喜怒哀楽の感情が湧き上がらない状態が継続していたのです。

いよいよ何のために生きているのかが分からなくなっていました。とはいえ仕事も時間も進んでいくため、日々のタスクだけは消化していました。

ただ、状況が改善されないままだったため、いよいよ仕事にも影響がでてきます。睡眠障害がつづいていたので慢性的に睡眠不足の状態に陥っており、それが原因で集中力の低下を招き仕事に集中できずミスが増えていきました。

そのミスをまたもや業務量でカバーしようとオーバーワークになり、日付が変わる頃に仕事を終えて、それからご飯やお風呂に入って夜更かしして、明け方に眠るという完全な悪循環に陥っていました。

それでも「自分の心身もコントロールできずに仕事でもミスするなんて、どんなポンコツ社員なんだ…」と考えるばかりで、自分の精神状態が正常ではないことを認識できておらず、それどころか自己嫌悪を繰り返す日々が続いていたのです。

その頃から「なにか理由をつけて休めないものか」と考えるようになり、はやくこの状況から脱したい気持ちが強まります。しかし仕事に忙殺されていく中で、自身の心身に対して気を使うことは難しいものです。その状態は放置され、日増しに神経衰弱となっていきました。

3月、限界を迎える

そして3月に入った頃、ついに一睡もできない日がありました。そこでようやく「あ、ヤバいんだな自分」と気づき、急遽精神科を受診することに。

そして、うつ病と診断されました。

結果として、合法的に休む口実ができたのである意味では安堵の気持ちもありました。しかし、いざ診断されてみると「まさか自分がうつ病になるなんて」という想いと、自身の心身すら管理できないという不甲斐なさで涙が止まらなくなりました。

上司に報告したところ休職の手続きを早急におこなってくださり、翌日から休職することに。誰に連絡するのもしんどかったのですが、自分のパートナーには状況を伝えようと思い、当時付き合っていた彼女(今の妻)に電話でうつ病と診断された旨を伝えました。

「我ながら情けないしとても悲しい報告なんだけど…」と枕詞をつけて報告したところ「うつ病と診断されてよかったね!」と言われたのです。

(…え、なんで?)と呆気に取られていると「だって、見るに耐えないくらいしんどそうだったもん。いっそのこと病院で病名をつけてもらって、ガッツリと休んで欲しいと思っていたから」と言われたのです。

パートナーがそんなことを話すほどに疲弊していたことを、限界を迎えてからようやく気づいたのです。

そして「自分は病気だったのか。だからあんなに眠れなかったし、仕事にも集中できなかったのか。自分の責任感や能力とはまた別の問題だったんだ…」と、ようやく自己嫌悪のループからも抜け出すことができました。

自分の本音に耳をかたむけられるか

うつ病と診断されて安堵したとはいえ、神経衰弱にならず体調不良を起こさないに越したことはないです。結果的にチームにも迷惑をかけましたし、何より身近な人に多大な心配をかけたなあと思います。

それでも、日々生活をしていたら誰しもが必ず心身の不調を感じる時はあります。

そんなとき、いかに自身の本音に耳を傾けられるかが大切だと思います。特に目には見えない”精神状態”について、身体がどんなメッセージを伝えてきているかを聞く姿勢が大切です。

自身ではよく分かんない場合は、身近な人に聞くのもよいでしょう。案外、自分のことは自分では分からないものです。

あなたも、どうかご自愛されてください。今日も生きているあなたは世界で一番偉いのだから。

jinan

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?