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劇団民藝・こまつ座公演「ある八重子物語」観劇


喜劇はやっぱり面白い!

2024年1月24日(水)下関市民劇場の例会に行ってきました。

 井上ひさし作・丹野郁弓演出
   劇団民藝・こまつ座
      ある八重子物語

「世の中が今より少しでもましになりますように」という新劇の精神に共感し女優を志した初代・水谷八重子。
井上ひさしは彼女に熱烈なラブレターのような素晴らしい舞台を書きました。

神田川が隅田川へと流れ込み、花街として栄えた柳町。舞台は昭和16(1941)年から敗戦直後の昭和21(1946)年にかけての柳橋・古橋医院。ここに集う人びとは、水谷八重子に心酔する古橋院長を筆頭に、事務方、看護婦、女中まで全員が大の新派マニア。患者の身の上話もたちまち「婦系図」風の筋書きに。そこへ八重子そっくりの「音楽のような声」をもつ芸者花代が登場、恋愛事件もわきおこって大騒動。はたまた「女形の研究」に熱中するあまり、入営日に寝過ごし徴兵忌避者になってしまう大学生もからんで‥‥

劇団民藝HPより

古橋院長を篠田三郎さん、芸者花代を有森也実さんが演じ、民藝の俳優が脇を固める舞台。
院長と花代がお互いにひかれあうもののなかなか素直にならない大人の恋愛に、観ていてずっとにやにやしていました。
当然周囲の人たちもヤキモキしており、終盤院長のいつもと違う態度を一つ一つあげて、自分の気持ちを素直に認めましょうよと暗に迫る場面は、観ているこちらも「そうだそうだ」と言いたかったほど。
大人の恋愛のシーンでもドキドキきゅんきゅんさせられた。
それもこれも篠田さん・有森さんの演技が素晴らしいからではあるけれど、その脇の民藝の俳優がとにかく上手い!
さすが民藝と何度も思わせる演技に感動しっぱなしでした。

劇団民藝の舞台ももう何度か下関市民劇場で観劇しています。名前と顔を覚えた役者さんも増えてきました。
あの作品で〇〇役だったが今回はこの役という風に記憶している。さらに次にまた別の作品で別の役で下関にお迎えする日を、再会をずっと待ちながら舞台の余韻に毎回浸っています。

舞台は目の前で繰り広げられる素敵な空間。
同じ時間は2度とない貴重な数時間を2か月に一度味わえることがどれだけ有難いことか。
感謝しながらまた次の例会作品を観劇にホールまで足を運ぶのです。
「ある八重子物語」観て半年だけどまた観たいなあ。


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