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仕事の結果を出せないのは、スキル不足でも経験不足でもない。明日の準備をしていないから。

たまに、「年収を上げたいのであれば、どんな資格やスキルがおすすめですか?」という質問をいただくことがあります。

そのような質問を聞く度に、「期待にお応えできず、申し訳ない」という気持ちになってしまうのです。。 

なぜか?

なぜならそんなもんは存在しないからです(笑)
ほんとのところは、稼げる資格は有ることは有るんですが、そんなもん弁護士か医者、もしくは会計士などありきたりなものなんですね。

私に「稼げる資格ない?」と聞いてくるくらいの方ですから、医者や弁護士を目指せるような脳ミソは持ち合わせていないもんで、「あなたのご期待にそえるような資格は存在しないよ。」というのが私の答えなんですね。

そのような質問をしてくる人のほとんどは、学生の時に高い志を持たず、社会人になって初めて社会の厳しさを知り、その中でなんとか高い報酬にありつこうと、何かしらの自己研鑽を行い成長していこう考え行動しているのだとおもいます。

しかし、同じような悩みを持ち、行動している人は全国にごまんといるので、多少レアなスキルであってもすぐに陳腐化・コモデティー化し、市場価格が下落してしまうんですね。

数年前までは、初歩レベルのプログラミング言語ができるだけでも、それなりの収入を見込めましたが、今では相当のスキルが無いとそれなりの報酬を見込むことができない状況になっています。
なので、『稼げる資格が欲しいなぁ〜』と言っているような人の希望を叶えることはほぼ不可能。ということになります。

では、低スキル・低所得かつ経験の浅い人は一生貧乏確定なのか?
と言われれば、決してそうとも言い切れません。

簡単にいうと、今ある仕事と業務の中で、最大限のパフォーマンスを発揮し、結果を残すことで活路を見いだすことができるんですね。

こういうと、「今の仕事で結果を出すために、資格やスキル・経験が必要なのだ。」と言う人がいるんですが、それは100%の正論ではありません。
無論、スキルや経験などは必要だし、人よりも高い結果を出すためにはとても重要な要素にはなるので、スキルや経験を否定することはしませんが。

自称『有能』な頭でっかちが現場を荒らす

スキル・知識・経験というのは、場面場面において、適切なタイミングで使うことによって、その価値が発揮されるものです。

例えば、森林の中で優位なスキルは伐採のスキルであって、プログラミングスキルではありません。

しかし、中には、森林の中においても、自分の得意なプログラミングスキルを用いて、現場をぐちゃぐちゃにしようとする人がいます。
「自分は高いスキルを持っている。だからどのような場面においても、自分は優秀なのだ」と勘違いをし、そのスキルが適用されないような場面であっても、自分の土俵に無理やり持ってきてしまう困った人です。

そのような迷惑な存在のことを、世間では「頭でっかち」といいます。

仕事において、一番大事なのは、「いかに期待値に対して、結果を出すか」ということです。

必ずしも、「スキルを発揮して、自分が目立つこと」が重要ではありません。 (むしろ「どうでも良いこと」に近い。)

しかし、この点を理解せず、自分が目立とうとし、周囲のことを無視して突っ走る方々が後を絶ちません。
また、このような人が変に目立ってしまうもんだから、「僕もあんな人になりたいな」と無能で純粋な人間が無能な人間のフォロワーとなり、「資格とスキルさえあれば〜!」とスキルを追い求めるようになってしまう。

困ったものです。


自称『普通』な凡人が仕事を動かす

スキルを高め、自身の知識や経験値を高めることには、大賛成です。

しかし、収入を上げたいからスキルをあげる。という考え方には反対です。
もし、収入を上げたいのであれば、結果を出すことが一番重要で、結果を出すためには、スキルよりも計画性が大切になってくるためです。

スキルや知識・経験というのは、場所とタイミングが大事、ということは先述したとおりですが、ここで重要になってくるのは、「どのタイミングと、どの場所でどんなスキルが必要になり、それは誰が持っているのか?」という重要事項を事前に洗い出す「計画性」です。

そして、そのような重要事項を洗い出す作業には大抵の場合特別なスキルというものは必要ありません。
ただ、過去の実績や現状を参考に、明日以降の計画を出来るだけ綿密に見積もる。ただそれだけ。

そして、そのような作業というのは、天才でも秀才でも無い、ただの凡人で十分対応することができる作業なんです。

この点だけ見ると、何のスキルも持たず、ただ計画性があるだけの凡人は、高度なスキルを持った秀才よりも貴重な存在であると言えるでしょう。


結局のところ、『明日の準備』というのもスキルの一つ

『いつ、どのタイミングで、どんなスキルが必要になるのか? また、それらに対してはきちんと準備することができるのか?』 を常日頃から考えているような人がいればその会社の業務は滞りなく、順調に進めることができるでしょう。

逆をいうと、そのような考え方ができない人が、仕事の旗振りをしていては、個々の秀才がパフォーマンスを発揮することができず、くすぶるばかりで結果を出すことができません。

ここまで書くと、「計画性」というものが超絶重要なスキルであるとご理解いただけたと思います。

しかし、計画性に関する資格制度が無いせいか、なかなかこの「計画性」について真剣に学ぼうとする人が少ないような気がしています。

本当に自分の報酬を上げたいのであれば、取ってつけたような上辺だけの資格ではなく、仕事の成果に直結するような技術を身に着ける方が重要であることに早く気づいた方が良いと心から思うんですがね。

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