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低学歴・未経験でエンジニアをスタートし、年収1000万円になるまでの道

少子高齢化の時代でどの企業もどの業界も人手不足に悩まされています。

そんな状況を背に転職市場は売り手に有利な状態が続いています。

そのような状況が長く続き、人手不足がどんどん深刻になっていく一方、企業も募集要項を見直し、「経験者のみ」だった職種が「未経験可」にかわってきました。

そのように、有利な状況になっている今、学歴に関係なく年収1000万円になるエンジニアがちらほら出始めました。

今回は、そのような1000万プレーヤーになるための現実てきなキャリアパスをご紹介いたします。

ステップ1:未経験からIT業界に入る

先述しましたが、人手不足はかなり深刻でどの業界でも採用を強化しています。

本当は即戦力の若い経験者を採用し、育成コストをかけずに利益をあげたいところですが、そのような転職者は転職市場に出た瞬間に高額報酬で大手に引き抜かれてしまいます。なので、資金面で大手に勝てない中小ベンチャーは未経験の方を採用し、育成させることで人材不足を解消しようとしているのです。

そのような背景があるので、未経験からエンジニアになるためには、中小ベンチャーSI企業をうけることをおすすめします。

*SI企業とは、System Integrator (読み方:エスアイ)の略で、エンジニアによる技術支援を行う企業のことです。エンジニア専門の人材派遣会社をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。

企業側も未経験ということは承知したうえで採用面接を実施しますので、人柄や地頭、快活さ、素直さ などを評価基準にしてきます。

「なぜ、未経験でITに行こうとおもったの?」と聞かれ、しっかりと自分の言葉で返答できるように準備しておきたいところです。

*未経験の面接対策は別の記事で詳しく紹介しているので、そちらも参考にしてみてください。

ステップ2:エンジニア2年目までにすべきこと(年収400万円)

エンジニアといっても、web・アプリ開発・インフラなどたくさん種類があります。今回は、比較的未経験にも間口が広い、インフラ系を例にとってみます。

インフラ系というのは、ネットワークやサーバー、データベースなど、アプリケーションやwebサイトが稼働するために必要な土台のことで、一般的にはあまり知られることのないIT分野です。(一般社会でいうところの、水道ガス電気ですね)

未経験であれば、最初は保守運用という仕事につく可能性が高いです。

保守運用というのは、稼働中のシステムが「稼働しているべき時間にしっかりと稼働していること」を維持するために必要な仕事で、運用を行うエンジニアにはそこまで高いスキルや知識は求められません。(なかには高度な判断を行う仕事もあるので、一概には言い切れませんが。)

システムの中には、24時間365日昼夜を問わず稼働していなければ行けないものもあるので、そのようなシステムを扱う場合は、夜勤やシフトなどに準じた働き方になります。

基本的に、運用というのは運用手順書というマニュアルにそった行動をとります。(個人の勝手な判断で仕事をしてしまうと、仕事の品質が低下してしまったり、運用規定に反することになります)

そのため、運用手順書に書いてあること以外の知識が増えることはなく、経験値もたまりません。

ここでは、あくまでも「未経験からの脱出」という気持ちで、「1〜2年間だけそこにいる。」と強い決意をもって、長期間同じ仕事をしないように自分にプレッシャーをかけることが必要になります。

業務時間中は、仕事に集中するのですが、決められた仕事(ルーチンワーク)のみをやっていても実績が残せないので、仕事になれてきたら業務改善を行うようにしてください。

業務改善では、現状を改善すべく運用手順書にアップデートを加えたり、運用手順そのものを見直します。

(勝手に運用手順書を変更するのはご法度なので、しかるべきやり方ですすめましょう)

ここで、注意すべきは、業務改善は自分のキャリアのために行うこと。というポイントを忘れないことです。

次に別プロジェクトに進みたい場合、プロジェクト参画前の面談が行われるのですが、その際「前の運用プロジェクトでは手順書に則った作業をしていました。」となにの面白みもないことを言っても採用してもらえません。

「以前参画していた運用プロジェクトでは、業務改善の一貫で、XXを見直し、結果的に運用コストを2割削減できるようになりました」など、第三者に話せるような実績をつくることが重要になってきます。

運用手順書の内容を愚直に何年間もこなしているだけでは自分の市場価値を上げることができませんので、常に市場価値を意識するようにしてください。

また、業務外では独学で何かしらの勉強をする必要があります。

インフラ系エンジニアでは中級レベルまでは、資格が優遇される傾向にありますので、各種ベンダーが実施しているベンダー系資格やITパスポートなどの資格勉強をするとよいでしょう。

ステップ3:エンジニア4年目までにすべきこと(年収450万円)

いくつかのベンダー系資格の取得と、業務改善の実績がつくれたらそのプロジェクトは卒業して、次のプロジェクトにコマを進めましょう。

ここで気をつけたいのが、できるだけ設計・構築のプロジェクトに参画すること。

営業担当者や上司が、「運用をやっていたんだから、次も運用やってよ」といってきても、きっぱりと断るようにしてください。

資格取得・業務改善の実績があれば、「わたしはこれくらいの実績を持っている人間です。運用はもう経験済みなので、ワンランク上流の工程を経験させてください。」と言い切れるはず。

(そのように言い切りたいから、資格取得や実績つくりなど、目に見えるかたちの成果をだすんですね。)

熱意が伝わり、運良く設計構築の中流工程にすすめたとしたら、「ドキュメント作成能力」「コンフィグ作成能力」の2点に重点をおいて業務に取り組むようにします。

ドキュメント作成能力とは、設計書や構成図、手順書など、のドキュメントを正確に作成する能力のことです。

ExcelやWord、Powerpoint、Visio などを使い設計内容をドキュメント化していきます。

ここで大事なのが、「受け身にならないこと」です。

常に、「このドキュメントは誰のためのものなのか?」「これはいつ使うのか?」などを考え、自分なりの考えで、より使いやすく見やすい資料に仕上げていきます。

自分で思考できない、もしくは危機感の無い人は、この時点で上司からの指示をまつだけの「指示待ち人間」になってしまうので、気を緩めないようにしてください。

コンフィグ作成能力とは、仕様書や設計書の内容を素早く正確に理解し、それをコンフィグ(機器の設定)に変換する能力です。

上流工程の先輩エンジニアが考えた構成を実際に構築するわけですから、ミスは許されません。

とはいえ、経験が浅ければわからないこともあるでしょうし、ミスも発生します。

そのようなときでも、しっかりと相談し報告できるようコミュニケーションは密にとるようにしてください。

業務外では、保持している資格の上位資格取得を目指せばよいでしょう。

また、1種類の資格だけではなく、ネットワーク・サーバー・データベースの他にもプログラミング言語やweb知識など、知識の幅を広げるように意識することも必要になってきます。

ステップ4:エンジニア6年目までにすべきこと(年収600万円)

先のプロジェクトで、「ドキュメント作成能力」「コンフィグ作成能力」と知識の幅がついたと思ったら、プロジェクト卒業のタイミングです。

ここまでくると、立派な中堅エンジニアです。

年収も、30歳手前で600万円代になることも十分可能です。

次に進むプロジェクトでは、マネジメント経験を重視するとよいでしょう。

一人のプレーヤーとしては設計や構築、ドキュメント作成ができたとしても、人を育て、チームをまとめることができないと、エンジニアとしての市場価値は上がりません。

なので、どんなに小さくても良いのでマネジメント経験をつめる環境を選び、スキル面での成長ではなく、ビジネスマン・人間として成長することを意識するフェーズだと意識します。

この段階で、運良くマネジメント経験を積むことができれば、1000万プレーヤーまでの道のりは折返し地点を超えた。ということになります。

ステップ5:エンジニア8年目までにすべきこと(年収800万円)

ここまでくると、年収ベースでエンジニアのなかでも上位2割程度の「選ばれしもの」の仲間入りです。

胸をはって、「俺は、エンジニアだ!」と言って良いでしょう。

この段階から、年収をあげるための工夫が必要になります。

一番手軽なのは、今所属している会社で役職になり給与をあげること。

しかし、企業によっては給与テーブルが低めに設定されていて、「どんなに頑張ってもこれ以上給与は上げられない。」となるかもしれません。

そのような場合には、思い切って転職をしてしまうのがよいでしょう。

給与に見合わないスキル。ということは、その人の市場価値がその会社にはオーバースペックということになりますので、適切な報酬を用意できる企業に移るべきでしょう。

この段階で注意すべき点は、自分の年収がスキルにマッチしているか常日頃から確認しておく。というものです。

仮に、前職の年収が600万円だとして、転職したら800万円になることもあります。そのようなとき、単純に前の会社がケチで正当額を支払っていなかったのか、転職後に過度な期待をされ、能力以上の結果を求められているのか、のどちらかとなります。

単純に、正当な評価をされていなかっただけであれば、やることは変わらないのですが、後者だった場合はちょっと話が違います。

期待値と実力、双方を常にチェックしつづけ、客観的に自己分析をすることが重要になってきますので、注意が必要です。

ステップ6:エンジニア10年目までにすべきこと(年収1000万円)

年収1000万円の壁を超えるには、ハイスキルエンジニアとしてフリーランスを選ぶか、会社員として役職につきプレーヤー兼マネージャーとして働くか、もしくは、大手企業に所属しエンジニアのスペシャリストとして働くか、の何れかを選択することになります。

どれも一筋縄ではいきませんし、簡単なものではありませんが、年収800万円台のときに、自己分析と市場価値について考える習慣が身についていれば、自分にあったものを選択することができるでしょう。

また、日系企業か、外資かによって給与テーブルもことなります。

他にも、エンジニアからITコンサルタントに転身し、一気に年収を上げる選択肢も現実的です。

何れの道を選んだとしても、この報酬額は日本国民のなかでも、数少ないランクなので、課せられる責任も相当なもの。

相当な覚悟と、継続的な努力が求められる茨の道です。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、私の経験をベースに低学歴・未経験でも年収1000万円を目指せるステップアップを解説してみました。

学歴・出身地・性別に関係なく、努力次第で上を目指せる日本って素晴らしいいですね。


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