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ハンドメイド作品は”高い”のか。

ここ数年でハンドメイド市場が非常に大きくなったと思います。個人的には人と同じモノをあまり持ちたくないので、様々な作家さんの作品を使用できるというのがとても嬉しく思っています。

私自身も筆文字作家としてポチ袋やハガキ・色紙等に言葉を書いて、ハンドメイドイベントにもたくさん出させていただきました。活動してみて1番難しいと感じるのは、価格設定です。人によって価格の価値観が違いますから、何がいいという正解はありません。

だからこそ、価格設定が1番難しいのです。

明らかに価格設定が安い作家さんには「価格設定大丈夫?」「もう少し高くしたら?」と何度も言ってきました。私自身も、価格設定を間違えて考えさせられる事案が起きたこともあります。正解がないからこそ、悩みがつきないことだと思います。

北海道ではあまり見かけませんが、本州ではハンドメイドイベントで値引きをしてくるお客様もいらっしゃるようで、本当に価格設定は厳しいなと思います。

モノが溢れている日本に住んでいると、価格のマヒが起こりますよね。

安くて当たり前。

じゃあ、なんで安いのか。

大量生産とか賃金の安い国や地域で作られているとか理由はそれなりにあるわけで。

ハンドメイド作品を安く提供することは不可能ですし、仮に安く設定している人がいたならば趣味程度なのか、買ってもらうための価格設定をしているのかなど理由が絶対にあるでしょう。

私自身の作品は、「書道」や「アート」という括りで考えると価格自体は高くない方だと思います。
イベントで販売する作品は最低150円、最高でも1,000円程度。
正直、もう少し価格設定を上げてもいいんじゃないかと思うことは多々ありますが、書道やデザインを学んでいないので自分がザワザワしない価格設定にしています。

価格は、安く設定をすると価格だけで商品を求めるお客様しか来なくなりますし、次に価格を上げるタイミングも難しくなります。
多くの作家さんが一番悩む点でしょう。

ハンドメイド作品の価格の中に含めるものとしては、材料費(作品の原材料、梱包用資材含む)のことだけを考える方も多いと思いますが、それだけでは利益が発生しません。

作品を製作した作業時間費(自分自身の時給)、製作するための技術料はもちろん、作品に対する利益も設定しなければなりませんよね。作品の利益で生活費を賄わなければなりませんから。
その他にかかる経費のことも考えて価格を設定する必要があります。
例えば、イベントの出店料やECサイトの月額利用料などですね。

ここまで考えて価格を設定すれば、妥当な価格になることでしょう。

それを踏まえた上でもハンドメイド作品を”高い”と思って値引こうとする方々。

高いと思うなら、買わなくていいです。(ドストレート)
本当に必要としてくれている人の元に届かなくなるので、買わなくていいです。(と、私は思っています)
作家さんの多くは、自分の作品が好きな人に、作品の価値を分かってくれる人に作品を買って貰いたいと思っています。それだけ、作品に心を込めているからです。

正直、私も価格のものさしを持っています。こればかりは、人間であれば必ず持っているモノで、そのものさしの基準は人によって違いますから、価値観が違っていいものと思います。ただ、個人的には本当に欲しいものに価格は関係ないと思っているので、値引いてまで購入しようとする気はありません。

きっと、ハンドメイド作品を値引いて来られる方は、自分のものさしでしか作品を見れていないのでしょうね。作品の価値を理解しようとしてくれていないような気がします。内心『じゃあ、これを同じように作ってみろよ』と思うんですね。このクオリティを出すのにどれだけの時間を要しているのか、原材料にどれだけの費用がかかっているのか。

きっとその作品の価値が分かることでしょう。

価値が分かれば、そのハンドメイド作品が”高い”と思うことはなくなると思います。


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