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陰嚢を切った話 その後

なんだかんだで手術から1か月以上が経過しました。
実はこれを書いている今もまだ痛み止めを服用しています。
その後1回診察に行って術後の状態を診てもらい、全く問題ないとのことだったのでもう病院には通ってないのですが、最後にもらった痛み止め10回分もとっくに使い切ってしまい、今は市販薬を服用しながら仕事をしています。

何もしてなくても傷がズキズキと痛むというようなことはないのですが、位置が位置なので歩いたり走ったりすれば自然に擦れますし、そういう直接的な刺激にはまだ痛みを感じる状態です。

今回は再発のリスクがあるということを了承した上で手術を受けたわけですが、もし再発してまた精液瘤ができてしまったら、もう手術は受けないだろうと思います。
正直手術というものを舐めていたなぁというのが率直な感想です。

少し話は飛びますが、子供の頃に漫画やドラマでよく手術をしたがん患者のがんが転移してしまい、もう手術をしても無駄みたいな展開になると、
「転移したならまた手術をして切ればいいのに」
と思っていました。
しかし手術というのは大変な苦痛や我慢を患者に強いるものです。切って取って終わりみたいな簡単な話ではなく、それ自体は医療行為として行われるにせよ、体にメスを入れるというのは本質的には暴漢にナイフで切られることとそんなに変わりはありません。
切られた傷は勿論痛いし、感染症などを防ぐために行動も制限されます。
物理的な痛みだけでなく、それまで当たり前にできていたことができなくなる精神的な苦痛は決して小さなものではありません。ある程度高齢な方ならなおされでしょう。

もっと深刻な怪我や病気になった時は別ですが、精液瘤切除程度の手術でもこれだけ生活に支障をきたすのだとわかった今は、ちょっとやそっとのことでこの面倒な日々を繰り返したいとは思わなくなりました。

そんなわけで、現状ではまだ「手術して良かった」という実感を得ていません。
特に悪性のものではないから放っておくという選択肢もある中で、QOLを上げるために手術という選択をしたにもかかわらず、1ヶ月経ってもまだ切って良かったと思えないのは完全に想定外でした。
(割と近い将来その実感を得られるはずと信じてはいますが)

今後皆さんにも、やってもやらなくてもいい手術をするか否かという選択をする時が来るかもしれませんが、私の体験が1つの参考になれば幸いです。(おわり)

※9月27日追記
患部周りにベビーパウダーを塗ってサラサラにしたら少し痛みが軽減するかもと思いついてやってみたところ、そこそこ効果がありました。
たまたま今同じ手術をしたばかりで、同じ辛さを抱えている人がここを見ている可能性は1兆分の1くらいしかないと思いますが、念のため。

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