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嘘つきになっていく

面接をしていると、小さな嘘がどんどん増えていくのを感じる。
そもそも、障害者なのにさも健常者であるかのような顔をして転職エージェントに登録して障害について1ミリも触れていない書類を企業へ送ってもらっている時点で大きな嘘をついているわけだけど。

だって、バカ正直に自分の経歴を言ってみろ。
わたくしは、作家を目指すからとろくに就活をせず学生時代に入ったバイトをダラダラと続けておりました。
でも作家活動は1年くらいで諦めまして、じゃあ残り2年でなぜ正社員にならなかったかというとフルタイムで働く体力が無かったからでございます。
辞めた理由は、やたら重圧のかかる仕事を大量にやらされた結果適応障害を起こして動けなくなったからでございます。
1ヶ月療養して現在は障害者用の施設に通っております。ヨヨヨ。
こんなんで面接に受かるわけがない。

だから、経歴を嘘で塗り固める羽目になっている。
嘘をつくのは苦手だし、つくのもつかれるのも嫌だから、なるべく嘘をつかないでいたかったのだけど。悲しいことに、そんな清く正しい事を言ってられる身分ではなくなってきた。
面接のたびに「ここを突かれて痛かったな」という部分に嘘を加える。
そのたびに後ろめたい気持ちが積み重なる。
早く就職して、嘘から解放されたい。

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