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永代供養墓プロジェクト入門7       お寺による永代供養墓の募集(1)

募集がうまくいかないお寺が多い理由

 前回まで永代供養墓を建立するまでのことを書きましたが、どんなにいい永代供養墓を建立しても、そこに入る遺骨が無ければ、申し込む人がいなければ何の意味もありません。

 ところが現実は、永代供養墓を建立するお寺の多くが、募集がうまくいかず中途半端な状態になっています。弊社に来る相談も、募集がうまくいかないので何とかしたい、というものが大半です。

 お寺は、募集というものの大切さをあまり理解していないケースがほとんどです。募集の見込みも、がっかりするほど甘いものが少なくありません。

 永代供養墓のプロジェクトを始めるにあたって、事業計画の中に、募集に関する計画が全く無いケースもしばしばです(そもそも事業計画書自体が無い場合も多い)。

 弊社に相談に来るケースも半分以上は、その時点で募集活動を何もしていない状況です。

 募集活動をしていない理由は、永代供養墓というものはニーズがあるから建立すれば自然に申込みが来ると考えているケースが最も多く、その場合、募集活動自体、必要無いと考えている場合もあるようです。

まずはパンフレットとホームページの充実 

 そうしたお寺から相談があった場合、まずは、パンフレットやホームページなどの募集の事前準備と、広告などの告知活動の二つが必要であることを伝えています。

 パンフレットそのものが無いお寺も多いのですが、あっても、ワードでつくったA4の案内をプリンターから出力しただけ、というものも少なくありません。

 永代供養墓の申込みを検討している人は、他のお寺からもパンフレットを取り寄せて比較している場合が多いので、あまりにもみすぼらしいパンフレットだと、すぐに選択肢から除外されてしまいます。むしろ、見学に来てもらうためには、パンフレットのクオリティは重要です。

 ホームページも無視できません。お寺は檀家のみを対象に活動している場合、一般の企業とは異なりホームページが必ずしも必要はありません。ただ、不特定多数を対象に募集をかけるためには、ホームページは必要不可欠です。

 ホームページ自体が新しい見込み客を連れてくるということもあると思うが、それ以上に、ホームページが無いとせっかく興味を持ってもらっても、選択肢から除外されてしまう可能性があるということです。現代では広告など別の媒体でそのお寺に永代供養墓があることを知った人の大半は、検索してそのお寺を探すことになります。その時に、ホームページが無ければ、知りたい情報が得られないだけでなく、「このお寺はホームページも無いけど、大丈夫なのか」などと不安を与えてしまうことになります。

 そういった意味で、パンフレットとホームページは、基本的なツールとして必要不可欠なのです。

宣伝無しに永代供養墓の存在を知ってもらえることは難しい

 また当たり前のことだが、広告宣伝も必要です。

 ところがこの広告宣伝、あまり積極的で無いお寺も少なくありません。募集を何とかしたいと弊社に相談に来たにも関わらず、広告の話をすると、「広告はやりたくない」と行ってくるお寺があるほどです。

 理由は、広告を出すのは商売をしているみたいでみっともない、広告を出すことで他のお寺から批判されるのがいやだ、などということです。ちょっと驚くが、そこに永代供養墓があることを知ってもらわないと始まらないので、何とか説得して、広告をするよう誘導していきます。(続く)

 

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