Splatoon社内チームにおける取り組みとその成果

みなさま、こんにちは。

先日参加した企業対抗リーグにて社内で組んだチームがあるのですが、そこでの取り組みがメンバー内で評価が高かったので書き出してみることにしました。長文なのでご注意ください。

始まりは「共通点」

ある日のこと。
社内チームで活動して成長していくためのプロセスは仕事においても一緒ではないか?という話題がチーム内で出ました。その話が出た時は「なるほど~」という感じだったのですが、考えれば考えるほど当てはまる点がみえてきました。

そこで、今回の企業対抗リーグでその取り組みをやってみて実証しようというのがことの始まりでした。

チームの在り方

今回の企業対抗リーグに参加するに当たり、「前回(26位)より順位を上げたい」、「全チーム中で真ん中くらいの順位に行ってみたい」など、メンバーから高い目標が出てきました。これを聞いて、チームメンバーのモチベーションが高く、同じ目標に向かっていけると判断しました。

ビジネスにおいても達成すべき目標があり、それに対してどれだけ自分事化できるかという話がありますがそれと同じです。今回は目標を設定し、しっかりと成果と向き合うチームにすることを決め、それらに取り組むこととしました。

チーム内のルール

このチームではいくつかのルールを設けました。チームでの活動を続けていく一番のポイントはメンバーにとって居心地のいい場所となることであり、そこを目指しました。
また、ルールは守るべきものではあるのですが、同時にそれらを通してコンセンサスを取るものでもあると思ったので単に守って欲しいものというのは敢えてルールの内に含めませんでした。

例を挙げると「試合に負けてもお葬式みたいな雰囲気にしない」というのがあります。どうしても試合に負けると悔しい思いから他者を責めたりネガティブな発言が出たり暗い雰囲気になりがちです。そうじゃなくてちゃんと振り返りをしてよかったところ/悪かったところを見直したり次に向かっていけるモチベーションとなるよう全員で雰囲気を作っていくという意味でルール化しました。

チームの運用

3ヶ月と長期間のリーグのため、チームの管理/運用が必要になります。

- リーグ運営とのやり取り
- 対戦チームとの日程調整
- 練習の段取り
- チームの編成調整
- 対戦チームの戦力調査

こうやって振り返るとそれなりにやることが多いですが、これらを一手にやることでメンバーに負担をかけず練習や試合に集中してもらえたのがよかったです。チームにPM的な動きをしてくれる人がいるといいんだろうなぁというのが振り返りの結果ではあります。

運用でわかりやすいのがチームの編成調整なのですが、どんなことやっていたのかというと

画像1

こんな感じで私が編成を考えるシートです。Round開始時にルルステごとに使用するブキを埋めてもらって編成を決める→散歩したり練習したり→練習結果を踏まえて編成を調整→練習…というフローで編成を考えていました。
編成は悩めば悩むほど決まらないのでフロー化できていたのがよかったです。

PDCAを回す

ビジネスにおいてよく聞くPDCAですが、チームでの活動でも取り入れてました。今回のチームを組んだ当初は練習はしているものの、チームとしてうまく噛み合わず負け試合が続きました。ウデマエでは負けているわけではないのに試合に負けているには必ず原因があるはずなので、練習の取り組みについてPDCAを回してみることにしました。

序盤はRound開始時に編成を決めて対抗戦形式の練習を行い、各自がどう立ち回るかを考えていました(P/D)。
しかしながらそのやり方だと練習相手の強さによって練習の密度が変わってしまい、立ち回りを考えるという本質的な練習がしにくいと気づきました(C)。
そこで、Round開始時にいきなり対抗戦形式の練習は行わず、ルルステごとにメンバーみんなで散歩しつつ立ち回りや打開/抑えのポジション確認やケースに応じた戦略をすり合わせる時間を設けました(A)。
これをすることにより立ち回りを事前に頭に入れて置けるだけでなく、各自のルルステに合わせた細かい役割をすり合わせることによって練習でやりたいことの精度を上げられました。

チームの一人ひとりが問題を認識し、改善に取り組むというのも同じ方向を向いていくために必要だと感じていたので、PDCAを回せるチームは強くなれるとこの時に確信しました。
これはほんの一例ですが、メンバー一人ひとりがPDCAを意識して積み上げていけたのがチームが成長につながり、最終的な成果として出せたように思います。

フィードバック

エンジニアにとって馴染みのあるコードレビューという文化。弊チームはエンジニア/元エンジニアという構成なのもあり、「レビューをしてフィードバックを行う」というのが気軽に行われていたのがよかったように思います。
弊チームの場合だと動きに悩んでたり練習中のブキだったりという動画が共有されてそれをレビューする、といった感じでカジュアルにレビュー依頼が出せる雰囲気でした。

レビューのいいところは、修正点や改善点をみつけるだけではなく、よかったところに対しても「これはいいですね」とフィードバックするところだと思ってます。本人が気づいていない良さをフィードバックして認識してもらうのもレビューの重要な役割なので「こういうフィードバックをしましょう!」みたいなのを言わなくても機能していたのはコンテキストが揃っていたのが大きいように思います。

あとはレビューは気が向いた人がやるスタンスにしていたので強制力がなく続けやすかったのがよかったかなと思います。この辺りは社のコードレビューの温度感がメンバー間でもうまく共有できてそうでした。

余談ですが、動画をみながら適宜コメントを入れられるソリューションがあればレビューが捗るなぁと思いつつもみつけることができなかったので、動画にレビューコメントを残せるサービスがほしいこの頃です。

コミュニケーションとチームワーク

ある日のこと、とあるメンバーの一人の「ナイキルゥ」という掛け声がいいと他チームの方からフィードバックをいただくことがあり、チーム内でも味方がいいキルを取ったときにその掛け声をする、というのが定着しました。
その話が出た時、当の本人は何がいいのかよくわからず少し恥ずかしがっていましたが、私はその一連の流れをみたときに無意識で仲間を褒めるというのは仲間を尊敬していないとできないのでは、と気づきました。
また、それと同時に自分は仲間に対して尊敬の念が薄いのではという気づきにもなりました。

チームというのは必ずしもウデマエでヒエラルキーが形成されるべきではないし、互いを信頼し尊敬しあえるからこそ引き出されるチームの強さがあると確信したので、この時からチームメンバーに対しての見方や接し方が変わったのを覚えています(今まで酷い接し方をしていたというわけではもちろんないです)。

チームによって形は様々だとは思いますが、一方的なコミュニケーションやすれ違いから起こるコミュニケーション不足はチームの成長を阻害するので気をつけたいところではあります。

報連相

スプラトゥーンの対抗戦において報告がいかに重要かというのはみなさまご存じかと思いますが、やっぱり慣れていないと質の良い報告というのは中々できないものです。チームの課題としてもそれはあったので、どういう報告がいいのかをお互い考えながら日々練習に取り組みました。

最初はデス報告だけだったのが、視界に入った相手の位置報告、自分の位置報告、今からやる行動、SPの貯まるタイミング、打開タイミング合わせ、対面ヘルプ要請など試合の質が上がる報告が増えました。
また、報告の質が上がることにより状況把握と自分の次の行動が決めやすく自律的に行動しながら連携を取れるようになりました。そういうこともあり、弊チームでは誰かが中心となってオーダーを出すということはほとんどなく、個々が報告+オーダーを行うことが多かったです。

ビジネスにおいても相手が欲しいであろう情報は質を高め的確に素早く出す必要があります。チームの活動を通じてこれらがトレーニングでき、仕事にも活かせるわけです。

最後に

ここまで弊チームで取り組んだことについてをまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。文量が多くなるのでかいつまんだ形になってしまいましたが、雰囲気を感じていただければと思います。

ひとつ注意するとすれば、この記事は「この方法が成功した!」や「チーム形成はこうあるべきだ」といった押し付けをするものではありません。
多数参加していたチームの中で「こんな取り組みをしていたチームがあったのかー」という温度感で受け止めていただけると幸いです。

というところで今回はここまで。


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