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【市川猿之助初公判】猿之助ファンが猿之助のために思うべき本当のことは何か

こんにちわ。家刑ジゴロです。
珍しく1週間の間に2度も東京地裁に行ってました。

 こないだ16日に行われた「落語家パワハラ裁判」の尋問期日の前に出された各々の「陳述書」の閲覧にね。
 メモ取ろうとパソコン出しましたが…やめました。
 パラパラ読み出してみたら、あー、今度の尋問調書のときでいいワと思って。
 ということで、期日当日のレポをこの間出したわけですが、なんとそのエントリが原告の三遊亭天歌改メ吉原馬雀さんのブログでも紹介していただいたというありがたき幸せ!!

 コイツに関しては、まだまだ補足が必要なので、手が空いた時に別記事出しますね。

 で、今日(2023年10月20日)なんですが、5月に起きた歌舞伎俳優の市川猿之助(本名・喜熨斗孝彦)被告の初公判の期日だったんです。

先週末にはすでに流れていた抽選情報

 この傍聴はチャンスがあったら傍聴並ぶか・・・程度で、まずは書記官と約束しちまったから閲覧・・・夜まで時間ありすぎるからと自宅出発も遅いスロースタートだったんですが・・・

10時ごろに霞ヶ関駅下車して、裁判所前に出たらもう凄いのなんのって!!
 他にもアスベスト訴訟やらなにやら、デカめの裁判があったから裁判所前の歩道はカオスなんて話じゃなかったです。
 中継車は4台来てるわ(12時に確認したらNHK、TBS、フジ、日テレの4社)、カメラ陣もすげえわ(釈放のときの原宿署前だっけ?あの時もすごいことになってたらしいけど)、傍聴券を求める人ですんげぇわで、要件終えて、んだば、傍聴券並ぶか…と思ったらもうタイムアップだったのであきらめ、とっとと移動かけようと裁判所を出ようとしたら、結果待ちの皆様が入り口ソファーにずらっと並んでる。手首には蛍光グリーンのリストバンド・・・
 「あーやっぱり「外したら即OUT」のリストバンド方式の抽選になったか!!」と思いながら、ケータイを見たら、結果発表まで時間かかるのなんのって!!何度リロっても当選番号出ねぇ!!
 裁判所の掲示板に「今日の抽選情報」みたいな場所があるので「法廷どこでやるんだ?」と見たら425法廷・・・ええ、ガーシー裁判で使ってるところ、すなわち、「警備法廷」です。(警備法廷での傍聴ガイドは今度出しますね)
 「まぁ、被告は超大物芸能人だし、普通の警備じゃ、裁判の勝手知らぬファンが暴走したらやっべぇ事になるよな・・・」ということと、事件がほぼほぼ一家心中で、罪名が「自殺幇助」ですからね・・・。検察や裁判所から「公判中に被告が発作的に何かしたらやべぇ」という意味合いもあるでしょう。瑛太の弟さんがクスリで捕まった時の裁判だって429(同じく警備法廷)でやったんですから警備法廷で審議されることは的中です。

 傍聴できる座席数は22席(法定全体は40~50席ぐらいか?)だったそうで、そこに傍聴券を求めに集まった人が報道発表によると1033人!!倍率約47倍だったそうです!!

 結果が出た後、「やっべ、これは地下鉄混む!!」と思って早々と移動掛けたわけなんですが、やはり落選された方と遭遇。自分が電車降りるまで裁判のあれこれ等話をしていたんですが・・・。

 やっぱり、巷の皆様は、【裁判の初公判の日に判決が出る】と思っていらっしゃる人が多いのでしょうかね・・・。民事裁判でも、刑事裁判でもあり得ない話なんですけど・・・。
 ご一緒したマダムが
「今日決まらないの?(判決でないの?という意味ね勿論。そんなわけねぇだろが!)」
「どれぐらいかかるの?(知らんわ!)」

もうツッコミどころ満載で、笑い堪えるのも、白けた目をするのもこらえるのに必死でした。

ていうか、話していくうちに、このお方がどうやら歌舞伎ファンで、猿之助の大ファンっぽい感じだったんですけど、故に心理バイアス凄いかかってて、思わず

チミ、猿之助の熱狂的なファンだっつーのはわかるが、一般常識に照らし合わせて考えてくれ!!

と何度言いそうになったか!
 
 一般的に、刑事裁判ではまず、こんな流れで審議が行われます。
事件によって期日の日数は変動します。

 これだけのことを何日間かに分けて裁判で審議し、最後に
「論告求刑」「被告はこういうわけで懲役〇年、罰金○○万円を求刑する」と裁判官が述べる)をおこない、それに対して「最終弁論」(論告求刑に対しての被告の最後の主張。ぶっきらぼうな言葉を遣えば「最後に何か言い残すことない?」と裁判官に言われてその「最後に言い残すこと」を言う場)があって結審、次の期日で「判決」が言い渡されるんですね。

 本件に関しては「一家心中」の一言で片づけるには非常に苦しい点があります。
①父親は認知症があり、当時どの程度まで症状が進んでいたか。
 これは、今後の裁判で明らかになるでしょうが、仮に、「本来ならば、成年後見人を付けたほうがいいレベルまで意思疎通ができない状況」などが主治医などに認められていたなどとカルテ記載があった場合、もしかしたら、「父親が「家族みんなで死んで生まれ変わろう」という意見に同意した」という主張は覆ってしまう可能性があります。
 一般的に、成年後見人がついてしまっている状態だと、本人の意思決定は法律上では通りません。「後見人がついてしまうこと」が、「その人の意思決定能力がない」とみなされるからです。
 実際のところはどうなったのか、気になります。

②なんで飲んだ眠剤のシート捨てたんだよ!?
 ここです一番気になってるのは。

 普通、自殺行為をやらかすときっていうのは「何かにとりつかれたがごとく」「発作的に」行為に及んでしまうのですが、中には、身の回りをきっちり整理してから(今までぐちゃぐちゃな部屋をきれいにするとか、ぐちゃぐちゃにしておいた服がきっちり畳んであるとか)コトに及ぶことが圧倒的ですが、ご丁寧に「自殺の手段として用いた薬のシートまで捨てる」なんて話は今まで俺は聞いたことが全くありません。多分、みなさんもそうじゃないかと思います。事件発生当時、捜査に当たられた警察官も、もしかしたら今も尚、そこを不思議に思っていることでしょう。
 俺自身も、当時の報道で「薬のシートや袋が発見されなかった」という報道を聞いて「は?!何で証拠隠滅みたいな事しとるん?自殺未遂でしょ?本当は殺しと見られても仕方ないぞこれ!!」って思いましたもん。
 
 一般論ですが、普通でしたらここで、殺人罪での摘発を視野に入れますよ・・・。 
 電車でご一緒だったマダムは
『猿之助さんはそういう人だから!!』と熱弁されてましたが、そんなことで減刑はありえないて・・・今後一番争点になりますよこれ。

あと、やはり、歌舞伎ファン、特に猿之助ファンの皆様、何かあると、
「どうにか情状酌量は引き出せないの?!」
状況から無理ですって・・・。
「睡眠時間削ってみんなのために頑張ってたのに!!」
それがなんだっつーんだよ、それだけで減刑できるとかアホか。

先の「落語家パワハラ裁判」「弁護士セクハラ裁判」にも言える話ではありますが、
 「一門を率いる大物芸人」や、「権威のある者」ならパワハラやらセクハラは許されるのか?というと、その答えはNOです。
   誰でもやっちゃいけないし、そういう身分(立場上圧倒的に上の位置にいる人ね)の方ならなおのこと、ややもすると己がその地位にうぬぼれてしまい天狗になってこのようなことが起きてしまうので、なおの事気を付けなければいけません。

 あらゆるセクハラもパワハラを含むすべてのハラスメント行為は、
「相手を自分と同じ「人間と思っていない」心理があるから成り立つもの」
です。

「有名人だから」「応援しているから」「業界に大きく貢献したから」
そんなんで情状酌量が簡単に認められたら、この社会はおかしくなってしまいます。
応援している歌舞伎俳優がこんな事件をしでかしてしまったショックは理解できます。
 が、「歌舞伎界での貢献」と、「やらかした事件とその罪」は全く別の話です!!
そこをきちんと分けて考えて当然であり、「大物歌舞伎俳優だから罪を軽くして」なんて平気で口にできるその精神を俺は激しく疑います。
 ぶっちゃけ、オマエら、アタマ湧いてんのか?っていいたくもなります。ええ。

 かくいう俺も、ロングランでお笑い芸人Youtuberの江頭2:50さんの大ファンでありますが、あの「新宿タワレコ全裸ダイブ事件」のときはびっくりしましたし、降りた判決は真摯に受け止めないとな・・・と考えました。
 まぁ、江頭さんはそういうところはちゃんとされているので、ちょっとは楽観視してましたけどね。(本音を言うと、あの場にいたかったです!)

 本件に関し、情状酌量の要素が敢えてあると考えるのであれば、
①起訴事実を認める(ここはもうすでにクリアしてますね)
②事件のもととなったセクハラ・パワハラ加害を加えた皆様にあらゆる形で今後償う
③裁判終結後、本人が絶対に自殺しないこと!!(これ一番重要!そのための被告への直接的な支援が裁判中に構築できているかどうかも大事!)

 刑事裁判での当たり前の話なんですけど、特に③は重要です。
 まだ、本当に自殺の危険が無くなったなんて言えませんし。
 一度でも自殺未遂をやってしまうと、なおの事ね・・・。
 お恥ずかしながら、俺自身、何度も自分の人生に絶望して、自殺未遂行為何十回もやってるからそこは強く言えるんです。

 事件で両親を、その前後にいろんな身内を彼は亡くしたがゆえ、恥もくそもない、ちゃんと誰でもいいからしっかりとした支援がない限り、実刑(懲役刑)をもって、彼の自殺を食い止めるしかなくなるという判決も出かねない状況だと思います。

 ・・・と書いているうちにもう結審しちゃったみたいですね。
懲役3年求刑、次回期日は11月17日だそうです。

 本気で猿之助被告を応援していきたいのなら、彼の贖罪を見守るのがファンとして当然ではないのでしょうか?
 歌舞伎の舞台と現実は違いますぞ!!


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