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▽▼SKKではじめる快適日本語入力
はじめに
jig.jp Advent Calendar 2023 の12月15日分の記事を担当します、あろーです。
この記事では、私が愛用している日本語入力システム「SKK」の良さをメリット・デメリットの両面から紹介していきます。
SKKとは
SKK (Simple Kana to Kanji conversion program) は Emacs 上で動作する日本語入力システムです。
現在では様々な環境向けに移植されており、Windows・macOS・Linux はもちろん、Vim でも利用できます。
普通のIMEとの違い
普通の IME (Google 日本語入力など) は、入力された文章を形態素解析して文節ごとに漢字変換を行いますが、SKK はそれらを行いません。
代わりに
単語の区切りならスペース
送り仮名の区切りなら大文字
を入力して、人間が文節の区切りを指定する必要があります。
例えば、「文節の区切り」を入力する場合「文節 / の / 区切 / り」と分解できるので、次のように入力します。
例
Bunnsetu noKugiRi
一見面倒かつ、タイプ量も増えてしまうのですが、手書きの要領で左から右へと書き進めていけるのが特徴です。
メリット
誤変換に振り回されない
人間が文節の区切りを指定するので、誤変換による手戻りが起きにくくなります。
よくある例ですが「ここで履物を脱いでください」を入力してみます。
macOS 標準の IME では「ここではきもの」が ここで履物 or ここでは着物 のどちらにも解釈できるので、意図した変換結果になりませんでした。
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しかし、SKK では kokodeHakimono と入力することで「ここで履物」に1発で変換することができます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/124604685/picture_pc_1af3ba7cac0e6621bcd374f57ce538be.gif?width=1200)
その場で辞書登録できる
変換できる候補がない場合、辞書登録モードが表示されます。
設定から辞書編集を開くことなく、その場で単語を登録できるので重宝しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1702609202789-yhc05sCuDH.png)
また、アルファベットや記号に対して単語を登録することで、略字展開のように使うことも可能です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/124604807/picture_pc_668389d21550a60c3c2d3097c0c858ca.gif?width=1200)
Vimでも使える
Vim で日本語入力していると、IME を切り忘れて操作できなくなることがしばしばあります。
これを防ぐために、挿入モードを抜ける際に自動で IME を切ってくれるプラグインもありますが、そもそも Vim の中で IME を動かしてしまえば解決します 💪
Vim で使える SKK プラグインはいくつかありますが、個人的には skkeleton がおすすめです。
私は macOS で Neovim を使っているので、普段は AquaSKK を使いつつ、ターミナルでは AquaSKK を無効にして Neovim + skkeleton で日本語入力をしています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/124604906/picture_pc_9dc6b28cce4a704b34b5a6b88e19d8f7.gif?width=1200)
デメリット
慣れると普通のIMEに戻れない
戻れません。
文章を打つときに無意識に分かち書きするようになります。
共同編集中に変換風景が見える
カーソル位置に表示されている文字は実際に入力されているので、▽や▼などのマークも相手に見えてしまいます。
変換風景が見えるのはまだ良いのですが、 typo したときに [登録: hogehoge] のような文字が出ると少し恥ずかしかったりします。
文脈に合った変換が苦手
「貴社の記者が汽車で帰社する」
のような、文脈が重要であったり同音異義語を多く含んでいたりする文章の変換が苦手です。
変換履歴に基づく予測変換機能を持っている SKK 実装が多いので、そこまで苦ではありませんが1発で変換!とはいかないのが残念です…。
さいごに
万人受けするものではありませんが、刺さる人にはとことん刺さる入力方式だと思います。
普段単語区切りで変換することが多い方、日々誤変換とバトルしている方は、一度試してみると意外と手に馴染むかもしれません…!
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