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Colabo問題を保守フェスティバルにしてはいけない3つの理由

糾弾記者会見の時に怒ってほしかった!


昨年から炎上中のColabo問題ですけど、年末年始をまたいで空中戦になった感もあります。
特徴的なのは百田尚樹さん、有本香さん、須田慎一郎さんといった保守論壇の著名人も続々と言及するようになったことです。

またYouTuberたちの凸。便乗動画の数々。

危ういなあと思ってみています。発信力がある面々だから世間を関心を高める効果はあると思います。かといって勢い任せのフェスティバルにしてはいけません。逆にアンチ側にネタ扱いされてしまうから。

著名人に関してはそもそも私は参入するタイミングが違っていると思います。暇空茜さんへの「糾弾記者会見」の時に声を挙げるべきでした。一市民の情報開示請求を弁護団やマスコミが大挙してなおかつ議員会館まで使って「リーガルハラスメント」とは何事だ!って。真っ先に文化人や知識人という人々が怒るべきです。

住民監査請求で一部、再調査が支持されてColabo側が不利になってきたから参戦したように見えます。

令和の同和事業「男女共同参画」

Colabo問題、正しくは厚労省の子ども・子育て困難な問題を抱える女性への支援、または男女共同参画事業。

私は令和の同和事業だと思います。同和行政の負の部分だけを引き継いだと言っても過言ではありません。恐ろしいことに役人は住民のお金を預かっているという意識が皆無ですよ。

私ども津市相生町自治会長事件の取材に関わったのですが、当の自治会長である田邊哲司氏はこんな話をしていました。

「津市に同和対策室があった時代は担当課長の机には札束が入っていて、トラブルが起きるといくらか包んで持っていく」

こうした現象は他の自治体でも聞きました。ただ今のご時世、さすがにこのような露骨なマネはできません。そこで市役所は一般対策として補助金制度を作って分配しています。通常「隠れ同和対策」と呼ばれています。

これは本件と構造が似ています。役所の補助金制度など一般人は知る由もありません。長ったらしい行政文書や内規、要綱を読むほど暇ではないから。だから職員が「特定市民」「特定団体」にレクチャーした上で支給するのです。

若年女性支援事業もその可能性が大と思います。だって30歳そこそこの女性活動家が各種制度を理解できるはずがない。役所の暗部が詰まったのが「若年女性支援事業」ということです。

これを暴くのは今が最大のチャンス。

保守フェスタ化3つの問題点

過去をみてください。保守フェスタ化した結果、どれだけ悲惨な結果をもたらしたことか。

①愛知リコールの会問題
これは記憶に新しいでしょう。2019年のあいちトリエンナーレに端を発した愛知県・大村秀章知事のリコール問題です。リコール署名の偽造が発覚して大きな事件になりました。この時も保守派の有名人が集まりましたが、事件発覚とともに自然消滅した印象です。知事リコールなどハードルが高すぎて実現するはずがない。分かり切ったことですよ。むしろ大村知事に勝てる知事候補を擁立する運動にすべきでした。

問題点ポイント→実現不可能なのに一時的な勢いだけで行動する。

②北海道の土地が中国に狙われているキャンペーン
【虻田郡 ニセコ町】「北海道が 中国に奪われる論」は 保守キャンペーン!?

前編・後編に分けてレポートしました。ご興味があれば。中国は自国で私有地が所有できないのに海外では不動産を取得できるという矛盾があります。そういう問題点は同意します。ただ北海道の土地が買い占められ森林や水資源が収奪されるという論は到底、理解できません。実際に担当した編集者によると関わったジャーナリストは登記簿一つ取得していなかったといいます。
登記事項証明書と公文書は取材の基本。なぜなら登記事項は法務局で600円で入手できるし、公文書は一枚10円のコピー代でとれます。つまり簡単な事務作業で情報が入手できます。もちろん申請においては相応にノウハウが必要ですが、基本的に誰でもできることです。そうした作業を省略してただ「中国人が」を連呼するのは「扇動」以外の何物でもありません。保守フェスタの最たるものです。最近では北海道土地問題は保守論壇から消えました。関心が薄れたのでしょう。

ただ異常なニセコ地区は極端な外国人誘致によって物価が上昇したなどの問題があります。そうした本質的な問題は注目されていません。これもフェスタ化の弊害といえます。

問題点ポイント→トピックスや特定のキーワードに安易に飛びつく。事実より心情優先。

③2014年東京都知事選挙公選法違反

田母神俊雄元空将が都知事選に立候補した際、公職選挙法違反で田母神氏と会計責任者が逮捕されました。個人的には政治資金の使途以上に問題点を感じたのは単にお祭り騒動に堕したことです。撃論ムック的な面々、田母神ガールズ、まさに保守祭りでした。

山本太郎、鳥越俊太郎、こうした左派の著名人も都知事選に出て左派フェスタ化しましたけど、こちらはメディアが好意的に取り上げてくれますから。

保守派の場合、新聞やテレビが総出で揚げ足取りを待ち構えているんです。だからこそ地味でも粛々と有権者に訴えかけるべきでした。確かに盛り上がっている雰囲気を出すのは重要だけど、結果はたかが60万票程度。

問題点ポイント→話題の人を神格化、アイドル化してしまう。

そしてこの3つの現象に共通点があります。
それは「舞い上がること」ですよ。一時的に大きく盛り上がりその後、急落します。一種の法則性すら感じます。

繰り返しますが若年女性支援事業は行政の闇の集積です。これをお祭り騒動にしてはいけません。それこそ活動家や役所の思うつぼ。

このところこの分野の取材は停滞していますけど、淡々と事実をレポートすることが微力ながら保守フェスタ化の防止策になると考えています。






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