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毎日新聞・辺見庸の菅首相評「特高顔」ってどんな顔だ!?

途上国でいろいろなモノを食ってきた作家の辺見庸氏が毎日新聞10月28日のインタビューで「菅首相は特高顔」という金言を披露されました。ネットで該当箇所は有料部分だからこちらで引用します。

「僕は戦争を引きずっている時代を知っているわけ。だから、ああいう特高警察的な顔をしたやつがいましたよ。たたき上げ、いわばノンキャリアでさ。(情状の通じない)手におえないという怖さがあるんだ」。・・顔で人を判断していいのか、とも思うが、辺見さんは「いや、顔は大事だよ。すべてが出るよ」と言い切る。

「いや、顔は大事だよ。すべてが出るよ」

このところのオサヨク様ときたら批判対象に「経済状況(貧乏人)」「ルックス」「低学歴」を持ち出す傾向がありまして、弱者の味方・辺見先生も例外ではなかったのでありましょう。ルッキズム丸出しでございます。また「たたき上げ、いわばノンキャリア」という点もじゃあ「たたき上げでノンキャリア」が悪いのか? という点に尽きます。

安倍前首相、麻生財務相、小泉環境相あたりには「世襲」であることを理由に批判し、あるいは官僚出身だと「役人根性」と批判します。じゃあ一体、誰が政治をやればよかとですか。

この言に沿うと「顔が怖いヤツは政治家に不向き」なんでしょうね。辺見さんも毎日新聞も素敵な民主思想をお持ちでありました。

ところで記事で言う「特高顔」というのはどんな顔でございますか? こんなイメージ?

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首相・・、菅首相? はだしのゲンに出ていたんですか? まだお若いせいか髪もフサフサ。竹刀なんて使わないでそこは法政空手部の意地を見せて拳でどついてくださいよ。

この「特高顔」って要するに左翼が困った時に使用する「ヒトラー」と同じ表現手法と思うんですね。とりあえず「ヒトラー」「弱者」「戦前」こうしたキーワードをぶち込めば論評が成立するというやつです。これぐらいなら「通常運転」で済みますが、顔を持ち出すのは報道の毎日、リベラル文化人としていかがなものでしょうか。

ハッタリ記事であり大ウソ!

この辺見記事、私は大ウソと思いますね。正確に言えばハッタリ、印象操作。

僕は戦争を引きずっている時代を知っているわけ

戦争を経験しなおかつ特高の取り調べを受けた当事者の話ならばまだ分かります。実際に経験したというならば、少々のことは「年金」のオマケですよ。ただここで注目。

「戦争を引きずる時代を知る」ことがいかにも「戦前の恐怖の体験者」と言いたげです。毎日の読者なんてせいぜいこんなんで「ぽわーーん」となるでしょうが。

その上で、辺見さんのプロフィールを見てみましょう。

作家。1944年、宮城県生まれ。早稲田大学文学部卒。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て96年、退社

確かに生まれは戦時中だけどまだベビー、赤ん坊。これでどうやって戦中の特高警察の顔を知りえたのか? たぶん拷問を受けたのでしょう。

「オムツをかえてほしければ吐け」「オイコラ、また泣きおって」

乳児虐待ですよ。

特別高等警察制度は1945年に廃止。所属した関係官僚、警官は公職追放または罷免されました。もっとも共産党対策もあり法務庁特別審査局として再編成。この局員が「特高警察の後継」と相成りましょうか。そして公安警察、公安調査庁へ派生していくと。

辺見少年はおそらく何らかの方法で法務庁特別審査局の職員を知りえたと思われます。後のジャーナリストスキルやカンは幼少期に磨かれたのでしょう。

確かに昭和30年(1955)ぐらいまでは「戦争をひきずる」というのは理解できます。仮にある程度、物事の判断能力がつくのが6~7歳だとすると辺見さんは昭和25、26年(1950~1951年)の時に怖い大人を見ては「このオッサンは特高だ! 父ちゃんが言っていた特高警察にちげえねえ」と考えたのであります。

だとしたらマスコミ関係者にありがちな「思い込みの異常な強さ」をすでに身に着けていたとは恐ろしい。だいたい子供の頃ってヨソの大人の顔はたいてい恐ろしく見えるものですけどもね。

ここで用いた特高のような顔。いわゆる「バズワード」ですよ。こう言っておけばとりあえず「非民主的」に印象付けられる。では1兆歩譲って辺見氏が少年時代に「特高警察」と遭遇していたとしましょう。ならば「特高顔」とはどんな顔なのか説明できますか? 世の中、慈善事業をしている人であっても顔が怖い人はいるだろうし、やくざでも一見、温和な顔の人もいるでしょう。

情けないのは、毎日新聞と共同通信の出身者がこんなバズワードと見た目を用いてしか政権批判できないことですよ。ファクトチェックがお得意の毎日新聞はロートル作家を引っ張り出して「お前の母ちゃんでべそ」程度の論評しかできないものですかね。





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