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オイル発掘日誌Day4 USATA00編

宣伝美術のUSATA00(読:うさたにえん)と申します。

今公演のチラシ表紙を描かせていただきました。今回のチラシの裏面作成と立て看板のデザインは同部署の先輩にしていただきました。私が宣伝美術の仕事をさせていただくのは通算4回目ですが、チーフとしてチラシを作るのは今公演で初めてです。

いかがでしょうか、こちらのチラシ。皆さんの目に感動を与えていましたら幸いです。今回のチラシでは、油と炎のイメージを刻んでみました。大地に注がれたオイルが蒼く燃え上がり、燃えた跡は執念深く地上に堆積していくような。

宣伝美術部署では、公演のチラシ・ポスターや公演当日のパンフレットを作ったり、立て看板のデザインをしたりしています。最近では、当日パンフレットの制作に取り組み始めています。演出さんや制作さんからの意見や要望を取り入れつつ、広告を通じて、公演について魅力的に伝えられるように日々努めています。



さて、私が宣伝美術の仕事をするうえで重要視しているのが、絵や写真を通しての、新たな世界の発見です。一つ一つの物語や脚本が持つ世界観には、ひとつとして同じものはありません。それらをどのように解釈していくのかも、読み手ごとに異なります。物語や脚本をもとに演劇をするとなると、役者の演技や裏方の仕事など、一層演劇を構成する人たちの個性が浮き彫りになります。

そのため、チラシを作る際、宣伝美術では脚本や演出さんの解釈から公演のイメージを構築し、平面上に落とし込んでいかなければなりません。公演ごとに脚本や演出が変わることで、どのようなチラシ・パンフレットを作るのかは、ぞくぞくするくらいに変わってきます。そのため毎公演ごと、異なる雰囲気のチラシ・パンフレットになるようにしています。また、今回のチラシは抽象的なものですが、私が線画のはっきりした具象物やイラストを描くほうが好きであるなど、描き慣れていないものを描かないといけない機会も多いです。公演の度に自分の知らない平面の世界を旅する。それが私のペン先に刺激を与えています。

ちなみに、チラシを描き始めるのは役者さんの稽古が始まる前で、実際の舞台がどのようになるのか、その一欠片も目の当たりにはできないまま描き始めます。そのため実際のジゲキの舞台を想像しながら、手探りの状態で描いています。私一人のイメージだけを反映するのではなく、宣伝美術部署の先輩方や、演出をはじめ他の部署の方々のイメージも取り入れるように努めています。……実のところ先輩方の意見頼みで描いています……。

ここまで私の話にお付き合いいただきありがとうございました。公演の面白さはチラシやポスターだけでは伝えきることができません。また当日パンフレットは劇場に来ていただかないと手に入りません。実際に劇場に足をお運びいただき、自由劇場の送る『オイル』をお楽しみください。


神戸大学演劇部自由劇場vol.226 卒業公演
『オイル』
作:野田秀樹
演出 : 葵衣咲里彩

▼日時
2024年
3月2日(土)13:00〜/17:00〜
3月3日(日)13:00〜

▼場所
シアター300

▼料金
無料カンパ制

▼ご予約はこちらから

https://ticket.corich.jp/apply/298712/

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