「紙を半分に折って」と言われたら、縦半分と横半分のどっちに折る??

 特別支援教育をしていて、動作や行動、物事をどれだけ細分化して教えることができるのかが重要だ。
だが、それは難しい。

細分化の難しさ

 特別支援学校では、大雑把な指示ではうまくいかないことが多い。特に新しいことを勉強する時には、細やかな指示が必要だ。細やかな指示の裏側には動作や行動、物事を細分化できるかどうかで指示の解像度が変わる。
 例えば、「紙を半分に折って(横半分に折るつもりで伝えていたとする)」と伝えたら、多くの人が横半分に折るかもしれない。しかし、縦半分におる人もいる。そういった一つの指示においても受け手によってこちらの意図とは異なる行動を起こすことがある。

細分化の可能性

 先の例は、特別支援教育をしていてよくある話だ。特別支援学校には、障がいの特性や苦手さなどから様々な個性を持っている生徒が多くいる。その誰しもに適切な指示を伝えられる・適切な対応ができるようになるためには、細分化がポイントになると考える。相手の既知の情報に依存するのではなく、全く知識のない人にでも伝わる方法を模索していくことが、教育においての醍醐味ではないかと思っている。

 「紙を半分におる」の指示を出す時の自分なりのポイント
① 自分に対して紙を縦向きに置くのか、横向きに置くのか
② そもそも半分とはどういう状態なのかわかっているのか
③ 端と端を合わせるように
④ 折り目の跡が綺麗になるようにしっかりと抑える
⑤ 傷がつかないように何度も折らない

細分化ができるようになるために

 日頃から当たり前にしていることを細分化してみるようにしている。例えば、料理では、完成に向けて多くの工程がある。しかし、その工程の中にもさらに細分化できる部分があると思う。例えば、玉ねぎをみじん切りにするにあたり、どっちの向きから切り始めるのかなど。何気なくできてしまっていることを改めて再認識することが、第一歩である。日常の生活から考えてみるのはどうだろうか。特に、特別支援学校では、生活をする上での知識を多く必要とするので。



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