ブランドビジネスをぶっ壊す!中国の「ジェネリックブランド勃興」ブーム
日本のものを海外に売るにはブランディングして付加価値つけて高く売らなければ!
そんなことはほぼ常識となっているのですが、中国の昨今の「平替(ピンティ)」ブームはまさにジェネリック薬品、セブンイレブンさながらの動きです!
有名ブランドから買うんじゃなくて、機能はそこそこでも質の良い国産ブランドから買っちゃおうぜ!なんならブランドのOEM工場から同じ品質のものを安く買っちゃおうぜ!という、ブランド側をゾワっとさせるようなムーブメントです。
今回もメインのプラットフォームはREDです。試しに「平替」を検索してみると、出てくるのがこれ。
左側はZARAの中国国内版(ZARAよりも安価)として超人気のURというブランドを紹介する動画、右側は経済トレンドを解説する動画で、ユニクロの営業利益がガクンと下がった背景にこの「平替」があるとの指摘。
私は10年のユニクロファンだけど、ユニクロで買ったら99元だけど、同じ質のものが39元で買えるとしたら?という問いかけをしています。
左側は若者がダイソンのヘアドライヤーを買わず、機能こそ劣るものの1/5の徕芬というブランドを買っているという解説記事、そして右は広告ですが、安く香水買おうぜ!という記事です。(広告でこんな記事が流れてくるのかw)
中国の景気は芳しくなく、有名ブランドを大量に買っていた時代とは違い、良いものを安く手に入れようと皆さん知恵を絞っています。
REDの中でも、色んなものの「平替(ジェネリック)」を見つけたよ!というような記事が溢れています。
とあるレポートでは、IKEAで買ったら299元だけど、OEM工場から買ったら99元だよ!なんて情報が溢れています。これはブランド側からしたら恐ろしい、、、!!
なんで一般人がそんなことできるの?と思いますよね?
実はアリババの卸業向けのプラットフォーム「1688」というのがありまして…おっと誰か来たようだ
左は服飾ブランドの下位互換を紹介するポストで大人気だし、右側の女性は顔の半分を高いブランド、右側を安いブランドの化粧品でメイクして「コスパ良いのはどっちだ?」と訴えています。
そんな感じで、質の良い安い商品を見つけたり、良いものを作っている工場を見つけ、情報をシェアして、そこからブランドすっ飛ばして買い物する、という流れが出来上がり始めています。
これ見て『プラダを着た悪魔』を思い出すのは僕だけでしょうかね?
ハイブランドの動向を追いかけて数年後に市場に最適化された服を、適したOEM工場を見つけて大量生産して「ファストファッション」として供給する服飾ブランド。
そのブランドをすっ飛ばして工場と直取引する消費者。
消費者としては安く良いものが欲しい。ブランド買うのは余裕のある人だけ。日本もそうですよね。でなければSHE INがあそこまで売れない訳で。
そんなこんなで中国はブランドビジネスが苦境に立たされています。簡単に代替できないブランドはまだまだ残っていけますが、そんなブランドあるんでしょうか。。
日用品の値下げはとどまることを知りません。これが中国語の【卷】というやつです。怖いですよね。。
ブランドビジネスがこういった形で打撃を受けるのは致し方ないことなのでしょうか?消費者が賢くなることでブランドは売り上げが減り、その結果業界のイノベーションの速度が遅くなったりする可能性もありますよね。
皆さんはどう思いますか?
本日はここまで。謝謝閲読!
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【声で聴く中国】
◆山下智博のとにかく明るい中国:https://podcast.1242.com/show/akarui/ →山下がお送りする毎週金曜更新のPodcastです!ランニングや通勤のお供に最適です!
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