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国際派インフルエンサーの僕がテレビと広告と理想の関係性について考えてみる。

よく日本で自分のことを紹介する時に「何をしてらっしゃるんですか?」と尋ねられることが多くてですね。その際「職業はローションです」と言うと苦笑いされて結局長々と僕の説明が始まります。結果初回のMTGの大半の時間を自己紹介に充ててしまうことになって非常に申し訳ないなと思っていますw

「中国のユーチューバー的な感じです」と紹介されてしまっては、確かに分かりやすい反面、僕の挑戦していることの全ては伝え切れなくて。なので今回は、そんな私の挑戦を包括的かつ的確に表す言葉は無いかと考えながら、改めて僕のお仕事を紹介したいと思います。僕は今6つの役職に同時に挑戦しています。それが以下です。

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これはチーム内に僕のやりたいことをプレゼンしたときの「日中感ローション山下の成功への道」という非常に重厚な名前の資料です。以下簡単に6つの職業を紹介します。

①日本側タレント
これは現在テレビや別の方のメディアに出させていただき、中国のことを紹介するお仕事です。テレビ朝日「ブイ子のバズっちゃいな!」は代表的かつとても大切なお仕事です。

②中国側タレント
中国の番組に出て日本のことを紹介するお仕事です。以前ビリビリのイベントでMCをさせていただいたり、「非正式会談」という番組などにも出させていただきましたが、現在は中国に滞在できない関係で中断しております。

③日本側オウンメディア
YouTubeやツイッター、インスタグラム、このnoteなど自分の意見を直で発信できるメディアの運営です。まだ手が回っていないので今から仲間を集めていきたいと思っています。

④中国側オウンメディア
ビリビリのアカウントやweiboなど、中国のプラットフォームで中国向けに動画などを発信するお仕事で、冒頭の「中国版ユーチューバー」としての仕事もここに属します。

⑤日本側プロデューサー(日本→中国)
日本のタレントの方の中国向けのチャンネル運用サポートや、コンテンツ制作のアドバイザーなどをやらせていただいております。「ブイ子のバズっちゃいな!」にはスタッフとして企画会議などにも参加しながら、中国の方が「見たいもの」「欲しいもの」を感じ取り、時にはアンケートなどもとって意見を集めながら新しい日中合作の形を探っています。以前に中国向けの旅バラエティ番組「窮豪旅游記」をビリビリと日本の制作チームと一緒に作り、シリーズ合計2500万回再生されたこともありますが、こういった活動も含まれます。

⑥中国側プロデューサー(中国→日本)
これは今後できたら良いなと思っているだけなのですが、中国のコンテンツ日本展開の中核を担うお手伝いが出来たら良いなと思っています。これに関しては3年くらい先に実現できていたら嬉しいな、と思っている程度でまだまだ実力不足です。


以上、なんとなく全体像お判りいただけたでしょうか?
現状①④⑤を進めていますが、④以外はほぼ素人。研究したり実験するために④に関しては動画の更新頻度を下げたりしながら時間を作って、チームのメンバーにも各方面すごく手伝ってもらいながら食らいついています。

何故ここまで手広くやるのか?と言われると、④だけではローションになれないと悟ったからです。

中国にしか知名度の無い私が日本の良いものを中国に紹介しようと思った際に、日本で協力してくれる知り合いがほぼおらず、プロジェクトが個人の枠からはみ出せないという、個人の限界を痛感しました。

そして中国における「日本ブーム」を作ろうと思った時に、日本人プレイヤーがたった数人では頭数が足りない。かと言って自分の動画を作りながら他のKOLの育成をするのは限界がある。ということでチーム化の必要性を痛感し、組織的に動かし始めたのですが、これがなかなか上手く機能しない。

お金を溶かしながら試行錯誤を繰り返し、何とか今のチームぬるぬるに辿り着き、分業制を敷き、私もコンテンツ制作のアプローチを徐々に変更してきました。

当初は視聴者ファーストで、見てくれる人が笑ってくれれば良いという一心で全力でふざけていましたが、今は「関わる誰かが幸せになる動画作り」を大事にしています。

例えば「ブイ子のバズっちゃいな!」で私は、以下のように関係者利益を考慮して進めています。
【日本人メリット】
・日本人目線で中国の面白い動画を見られる
・解説が付いて、動画から社会情勢も見えてくる
・中国の新たな一面を知ることができる

【中国人メリット】
・面白い文化の海外輸出ができる
・コメントを打つことで山下が拾いその意見が採用されることがある
・自分たちの好きな文化に対しての日本人の反応を知ることができる

【テレビ局メリット】
・未開の地「中国エンタメ情報」を引用した番組制作が可能
・中国ネットとのコラボによる新規ビジネスモデルの模索
・他局との差別化に繋がる

【ビリビリメリット】
・より多くの日本人にビリビリの存在を知らしめられる
・日本とのコラボによる中国の他のプラットフォームとの差別化
・今までにない国際的な動画コンテンツが増える

【山下メリット】
・全てがワークすることで全員をハッピーにでき、次の仕事に繋がる
・日本と中国での知名度を上げることができる
・日本のテレビコンテンツ制作の裏側を学びながら体験できる

これは私が考える「次世代のテレビとネットメディアとインフルエンサーの長期合作の理想形」です。ここにさらに広告を出したいクライアントさんが入って来たり、関連ビジネスを始める日本か中国の第三者が入ってくると、シェアできる利潤が生まれて持続可能な自走システムに乗っていくかと思います。まずはその形を作りたいのです。

僕自身がインフルエンサーをやっていて感じた違和感は、単発のインフルエンサー広告に何か同調できない不思議な感覚です。現状況を否定するわけではなく「何故広告は嫌われるんだろう」という単純な疑問を抱きました。

ビリビリでも露骨な広告は嫌われる傾向にありますし、広告の際は再生回数が減ったりして、基本的に「余計なもの」として扱われます。なぜなら広告は企業からユーザーへの一方通行だからです。

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企業がファンを獲得するためには、企業の立ち位置、そしてインフルエンサーの役割について今一度考えるべき時に差し掛かっているのではないでしょうか?例えばこのように、企業とファンが同じ目線で違う支援をするモデル。

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例として今話題の「DJ社長」ドーム公演やるからとクラウドファンディング立ち上げました。じゃあここでとある飲料メーカーとかが「お金出すよ!」「DJ社長応援するよ!」と声を上げ資金の援助をしたらどうでしょう?ファンはその企業のことを好きになってくれるのではないでしょうか?その連帯感が生まれれば、あとはイベントや新しい挑戦が成功するようにファンの側に立ってサポートするのみ。

ドーム会場のMCで「このライブは〇〇っていう会社の協力があって実施できとるっちゃね。みんなも一緒に感謝してほしい。」って言ってくれるのではないでしょうか。協賛って本来そういうもので、例えば普通にやったら2万円のチケットがスポンサーのおかげで5000円になる訳じゃないですか。演出が増えたりするわけじゃないですか。代わりにそういう料金負担してくれてると考えたらもっと感謝されていいんじゃない?って僕は普通に思うのです。

でも企業がDJ社長という人物を応援するリスクっていうのはあると思います。炎上してきた過去があるので「なぜその人を応援するのか」という社内稟議も通していかなければならない。でも芸能人やモデルってつまりはそういう広告に支えられているし、DJ社長との違いは「なんかあった時の責任を取ってくれる企業」が後ろにあるかどうかなんですよね。

企業に頼らず自由にマネタイズできるユーチューブという発明は非常に素晴らしく非の打ちどころが無かったりするので、ユーチューブでうまくいっている人にとってはあまり意味のある話ではないかも知れません。

でも自分は今色んな人や企業の方に支えられて応援しれもらわなければ「国民感情がややこしい日本と中国でコンテンツ交流を促進する」なんてことができるはずもなく。でも幸いにもこうして応援してくださる人が出てきてくれているので、その期待に応えたいと思っています。

国を越えて誰かを幸せにしたいと願った時、私は私のことを手伝ってくれる人を幸せにしたいなと思いました。自分で持っていない資源を提供してくださる方に、幸せになって欲しいなと思いました。知名度の無い頃の僕を一生懸命応援してくれた中国のファンに幸せになって欲しいなと思っています。

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まだまだ旅の途中ではありますが、こういった「関わる人が幸せになる関係性」は大事にしていきたいなと思っています。何か一緒に日中間でできそうだなと思った方は、ご連絡ください。

Mail: info@nulunulu.asia

結局今日も私の肩書は変わらないままですw


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