Masjid Al-Ikhlas Kabukicho - 喧噪の中のモスク
2020年11月12日に、私は信仰告白をしてイスラーム教徒になった。
イスラームに興味を持った一番の理由は大学で受けた科学史の授業である。『医学典範』を記したイブン・スィナーが、「イスラームで解剖は禁じられているにもかかわらず、ガレノスよりも精確な解剖図を残した」と習ったのが興味のはじまりであった。知識として、イスラームにおける「最後の審判」の存在を知っていたから、一体なぜ火葬もいやがり土葬にする人々の中から、死体を解剖しようという人間が現れたのか――なぜ、人の「死後」に関わってしまうのか、というのが疑問だったからだ。
その答えを求めるうちに私はあるムスリムと話すようになった。Masjid Al-Ikhlas Kabukichoでかつてイマームを務めていたAbdullah Taqy Takazawa師である。彼はかつては彫師であり、現在もピアッサーとして活躍されている。
彼は最初、「イブン・スィナーは敬虔なムスリムだったからこそ、解剖をしたのだろう」という抽象的な回答をした。その時の私にはそれがどういう意味なのかわからなかったが、彼と話していると、神に従って生きるということはなんと自由なことなのか、と感じた。
日本社会では特に、強い同調圧力・近代村社会的な様々な不文律によって人々ががんじがらめになっている。しかしながら、イスラームを受け容れ、唯一なる神にのみ帰依して過ごすならば、そのようながんじがらめとは無縁となる。
そんなことを考えているうちに、詳細は省くがどうしようもなく自分では処理できない事態が起こり、これはもう本当に「In sha AllAh(神の御心のままに)」でしかないと思った私はMasjid Al-Ikhlas Kabukichoに駆け込み改宗をした。最初に出会ったムスリムがAbdullah Taqy Takazawa師であるからというのもあるし、大きなモスクに行くよりも小さなモスクで誰かに心を開いて話したいという気持ちがあったからだ。
私の入信番号は1番だった。この小さいモスクで入信した人間はこのときまだ私一人しかいなかった。今はだれかほかにもいるのだろうか。
さて、そんなMasjid Al-Ikhlas Kabukichoが今危機に瀕しています。
モスク賃貸借契約更新のための寄付を集めているところですので、どうか皆様ご協力ください。ここは私の思い出の場所であり、誰かの祈りと憩いの場所でもあり、あなたの訪れる場所になるかもしれません。
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マスジド歌舞伎町 普通
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どうかよろしくお願いいたします。
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