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EUは成功か?失敗か?

EUとはヨーロッパ連合のことです。最近ではイギリスが離脱したことでニュースになりました。では何故離脱したのでしょう?
まずはEUの歴史です。
戦後に冷戦を経てソ連が崩壊した際、ソ連内の国々が独立紛争を起こしました。セルビアやクロアチアなどのユーゴスラビア地域の国々です。この紛争を解決すべくアメリカはNATO(対ソ連の資本主義同盟国)を出動させ鎮圧しました。

そんな時、欧州の紛争解決、アメリカに勝つような経済復興、ドイツの独裁を二度と起こさないという目標のもとECSCが誕生しました。これはヨーロッパ内で武器の原料の石炭や鉄鋼の管理を促すためのものでした。当時はイギリスは加盟しておらず、今よりも加盟国は多くありませんでした。

その後原子力がエネルギーの最先端となると、ECSCからECとなり経済協力団体となりました。この頃からイギリスも加盟します。

そして1993年、EUへ改名しました。EUでは主に2つの約束を決めました。まずはシュンゲン協定。こらは国境を廃止し、パスポートなくともヨーロッパ内を往来できるものです。次に統一通貨のユーロを設定し、異国の通貨に変えるための手数料を省くことに成功しました。しかしこの2つの約束に加入していないEU加盟国もあります。ちなみにイギリスは2つとも未加入ですね。つまり不徹底といえます。

EUによるデメリットもあります。
まずは金融政策が勝手にできないんです。各国が異なる通貨なら、自国が不況ならば通貨の刷る量は調節できます。しかし統一通貨の場合、自国の都合で通貨量を変更できません。この問題はギリシャで起こりました。EUに加盟するために赤字をひた隠していましたが、統一通貨のせいでギリシャは金融政策ができませんでした。

2つ目は移民問題です。
国境がないため誰でも受け入れ可能なわけです。難民や移民だけならまだしもテロリストも入国しやすい環境になってしまうわけですね。これも世界史では「アラブの春」というアラブ諸国が独裁政権と反体制派の内乱になった際、難民が一気にヨーロッパへと流れ込みました。中でもドイツはユダヤ人大虐殺などの戒めも込めて、難民や移民などの対応は大変優しいわけです。なので現在は難民の人々はスマホを使ってヨーロッパのドイツへ向かってるわけですね。
ちなみに移民や難民の方が人件費が安いので現地の人々の職が奪われやすくなることも問題としてあります。

そんな問題点が嫌になり、イギリスは離脱を決めたんでしょう。ちなみにBritish+ExitでBrexitという造語を作り、離脱を促してたようです。面白いですよね。
そんなイギリスの足を引っ張ってる問題があります。まずは北アイルランド問題。カトリックの北アイルランドとプロテスタントのアイルランドが対立し合うことで離脱後に国境を設けるか否かという問題です。ここでもまた宗教が争いの引き金を引くんですね。
2つ目は離脱後の貿易圧力です。他のEU加盟国が抜けたイギリスへの輸出を厳しい条件にするかもしれないという疑惑です。
こんな問題があるBrexitを揶揄して、British+Regret(後悔する)でBregretと言うみたいです。上手いですね。

EU側にも問題点がまだあります。
まずはトルコ問題。EUに加盟したいトルコは長年拒まれ続けたことで、現在は反EUの政権になっています。拒んだ理由としては宗教とされています。またですね。トルコはイスラム教、EUはキリスト教なんですって。
2つ目はドイツです。ドイツが経済力をつけすぎないことを目的としたEUですが、現在ではEU内で経済力が1位なんですね。

最近はアメリカもイギリスも政党やEUなどの理由に加えてコロナによる不況脱却のために自国第一主義になっています。
ASEANやOPEC、EUなどの多数で協力することは不可能なんでしょうか?
個人的に思うことは、この「自国が勝つために」という自国第一主義ですが、かつてこれを暴走させた人がいましたね。そうアドルフ・ヒトラーです。やはり人は歴史を繰り返すのでしょうか?

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