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chatgptの使い所を考える

chatgptがリリースされてしばらく経ちました
実際に使って見てこんな特徴、使い所がありそうというのがなんとなく自分の中に溜まってきたのでまとめます

※個人の経験に基づく情報なので学術的な根拠はありません

chatgptの特徴

正確性、一貫性に課題を抱える

そもそも仕組み的に単語の発生確率に基づいて文章を生成しているので、普通に嘘をつきます
特にお店の名前などの固有名詞は同じ文脈で複数の店舗名がでるので意図しないものが出てきます(大阪の話をしてるのに、東京のお店の名前が出てきたり)
また確率で文章の内容が変わるので、同じ入力を与えても同じものを出力することがあまりありません

汎用ai的な側面がある

そういう理屈でそうなってるのか不明ですが、分類問題だったり、word2vecのような特徴量の生成だったり、それ用のモデルを作らなければならないタスクをこなしてるような挙動をします
自然言語を入力としてるので、問題の設定のしかたによっては専用のモデルよりも優れている場合もあるかもしれないです

ただchatgptでもできるだけであってchatgptじゃないとできないことではないのでこの使い方は勿体ないと思います

言語そのもの以外を翻訳できる

chatgptは日本語で文章を入力すると別の日本語で返事をしてきますが、自分はこのやり取りは翻訳の側面を持っていると思っています
例えば、この文章を取引先に送りたいからいい感じにしてとかは丁寧語に翻訳していると捉えることもできるし、プログラムを説明してとかはプログラムを自然言語に翻訳していると捉えられると思います
こういう本質を保ったまま別のインターフェースに変換できるというのはchatgptだからこそできるものじゃないかと思っています

あんまり向いていない場面

正確さが必要な場面、答えがある場面

ニュース記事のような正確性が重要な情報、または数学のように答えが明確に定まる場面では、生成AIが一貫性や正確性を保証できないため、生成された結果を直接利用することはデメリットがメリットを上回ると考えています
しかし、ChatGPTが生成した内容を人間が編集したり、サポート的な役割で利用するといった形であれば、有用性が高まると思いますので、そちらの方面で考えるのがよいと思います

レコメンドや数値予測など文章を生成するのが目的ではない場面

生成aiは汎用aiの側面を持っているため、あまり詳しくない方はレコメンドやデータ予測、最適化など、特定のタスクに特化したモデルを構築したほうが良いと感じる場面や、計算によって解決可能な課題に対して、その利用を考えることが多いです
確かに生成AIはある程度の結果を出力しますが、それはあくまでも入力された限定的なデータに基づく応答に過ぎません
そのため、大量のデータを蓄積し、それを用いて特化型のモデルを設計した方が、多くの場合において優れた結果をもたらします
そして何よりも、生成AIが行うタスクは他のモデルでも実行可能なことが多く、その新規性が欠けているため、使用する利点が少ないと言えます

向いている場面

エンタメ

小説や歌詞などのエンタメコンテンツは、読む側が気に入ればそれが正解となるものです
そのため、一貫性を持たないというデメリットも、多様性というメリットに変わりえます
この視点から見れば、さらに魅力的なコンテンツを生み出す可能性があると言えます

コミュニケーション

ChatGPTの特徴の一つとして、「言語そのもの以外の翻訳」が非常に興味深いと考えています
これを使えばコミュニケーションの面でも大いに役立つと思います
例えば、接客業では暴言を吐くお客様が存在するかと思いますが、そのような暴言を一般的な会話に翻訳し、従業員が疲弊しないようにすることができます
また、野球しか見ない人に対してサッカーの面白さを、野球の選手やシーンへと変換して伝えることも可能です
インターフェースが邪魔をして伝えたい情報が適切に伝わらないような場面も、この「翻訳」の能力を使えば上手く解決できるのではないかと思います



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